2023 Fiscal Year Research-status Report
Understanding of the flow physics in an ultimate state of turbulent permeable-channel flow
Project/Area Number |
23KF0116
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河原 源太 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (50214672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHAN CHI 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-07-26 – 2026-03-31
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Keywords | 乱流熱伝達 / 究極状態 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,スペクトル要素法に基づく直接数値シミュレーションプログラムNek5000を用いて,京都大学学術情報メディアセンタースーパーコンピュータシステムにおいて実施した. まず,Chan博士が取り組んできた壁面への高い突起列の配置や受入研究者が検討している壁面への深い溝の導入によって,チャネル乱流の伝熱促進を試みた.シミュレーションの結果,突起や溝の導入によって,乱流中に大規模な構造が現れ,チャネル乱流の伝熱が大きく増進されることが明らかとなった.そこで,この大規模乱流構造による伝熱促進メカニズムを,受入研究者が研究してきた多孔質壁上の貫通性による伝熱促進現象として追求した. この貫通性の観点から突起列や溝の性状を最適化し,チャネル乱流での究極状態を実現し得る性状を探求した.このような性状を付与したチャネル乱流の直接数値シミュレーションはスーパーコンピューターを使用しても計算負荷が高いため,究極状態が達成されると期待できる高いレイノルズ数での計算結果はまだ得られていない.現在は,壁面の貫通性の観点で最適された性状を有する突起列や溝に対する乱流場の数値計算結果をレイノルズ数を一歩一歩着実に向上させながら追跡しているところである.このように最適化された突起列や溝の性状をチャネル乱流に導入することで,壁面に垂直な流動を各段に増強し,それにより著しい伝熱促進を達成し,チャネル乱流における究極状態の実現を目指している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の第一段階として,スペクトル要素法に基づく直接数値シミュレーションプログラムNek5000を京都大学学術情報メディアセンタースーパーコンピュータシステムに導入し,壁面への高い突起列の配置や深い溝の導入を実施したチャネル乱流の直接数値シミュレーションを実現し,突起列の配置や溝の導入によって実際にチャネル乱流の伝熱促進を達成したことから,順調に研究が進捗していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、引き続きスペクトル要素法に基づく直接数値シミュレーションプログラムNek5000を用いて,京都大学学術情報メディアセンタースーパーコンピュータシステムにおいて数値計算を実施し,貫通性の観点から突起列や溝の性状を最適化し,チャネル乱流での究極状態を実現し得る性状を探求する.貫通性の観点で最適された性状を有する突起列や溝に対する乱流場の数値計算結果をレイノルズ数を一歩一歩着実に向上させながら追跡し,突起列や溝の性状をチャネル乱流に導入することで壁面に垂直な流動を各段に増強し,それにより著しい伝熱促進を達成し,チャネル乱流における究極状態の実現を目指す.
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Causes of Carryover |
当初予定していた計算機使用料と計算機センターにて設定されている定額使用料との間に差額が生じたため、この予算残額を当初から予定している2024年の出張旅費に加えて支出する予定である。
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