2023 Fiscal Year Research-status Report
Epigenetic effect of polyaromatic hydrocarbon exposure on fetal neurodevelopment
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23KF0276
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
市原 学 東京理科大学, 薬学部薬学科, 教授 (90252238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KUMAR SHASHI 東京理科大学, 薬学部薬学科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-11-15 – 2026-03-31
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Keywords | 神経発達 |
Outline of Annual Research Achievements |
ベンゾピレンの幼若マウスへの投与方法の検討を行った。耳鏡を用いてマウスの気道を確認し、チューブを挿管することを試みた。一方、咽頭吸引法を幼若マウスに適用することを試みた。予想外に安定的に咽頭吸引法による投与が可能であることがわかった。マウスの性周期を膣スメア法を用いて調べた。マウス膣を傷つけないようにパスツールピペットの先端を加工し、膣スメア採取に用いた。水を、ピペットを用いて膣に入れ、押し戻される水をピペットにて吸い取り、スライドグラス上に滴下し、光学顕微鏡を用いて観察した。リンパ球が主体のDiestrus、有核細胞が主体のProestrus、角化細胞が主体のEstrusを区別した。スライドグラスは風乾させ、メタノール固定をした後に、ヘマトキシリンによる核染色を行い、細胞の確認をさらに行った。性周期の確認は、妊娠0日の確認のために必要である。同時に文献調査により環境化学物質の発達毒性研究についての知見を最新化した。3月の日本衛生学会学術総会で行われたシンポジウム「性差を考慮した衛生学」における議論から学び、神経発達における性差の評価方法についての最新の知見を得た。脳の性的二型核の大きさの定量のためには連続切片作成が必要であるとともに、一部の性的二型核はマウスでは確認できないとの知見が確認された。また、動物の性行動評価のためには生殖器摘出術、性ホルモン徐放浸透圧ポンプの埋め込み術が必要であり、手術法の習熟が、動物へのストレスを減らすために必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
神経発達研究、性差研究に関する知見の最新化、ベンゾピレン投与法、性周期評価をはじめとする実験手技の確立に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
動物の苦痛を低減した状態で手術を行うために、手術プロトコールと実技の確認を行い、十分な準備の後の発達毒性実験を開始する。
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Causes of Carryover |
パイロットスタディを当初年度内に行う計画であったが、実験前の検討に時間を要し、計画が遅れたため。次年度はすみやかに実験を実施することで使用する計画である。
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