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2023 Fiscal Year Research-status Report

圧電素子を用いた中赤外光音響分光法による新たな非侵襲血中成分測定装置の開発

Research Project

Project/Area Number 23KJ0185
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

佐々木 亮太  東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)

Project Period (FY) 2023-04-25 – 2026-03-31
Keywords光音響 / 生体計測
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は,生体における細胞や分子と音響波の相互作用の解明に向けて光音響波の生成・制御技術の開発とその現象解明のための計測技術を開発することである.
まず本年度は,生体組織から光音響信号を検出することで生体成分の分析が可能であるか検討を行った.研究計画に従い,レーザ光の照射によって試料中に音響波(超音波)を発生させ,試料表面に配置した圧電トランスデューサで信号を検出する測定系を構築した.試料は生体模擬試料としてグルコースを添加したゼラチンファントム,生体試料として鶏胸肉のスライスやヒトの耳たぶを用いた.構築した測定系を用いてグルコースを添加したゼラチンファントムの測定を行ったところ,従来法である減衰全反射(ATR)法により測定した結果に対応する位置にグルコースに起因する吸収ピークを確認した.この結果から,提案手法を用いて光音響信号の取得と試料の分析が可能であることを示した.さらに,ファントムに添加するグルコース濃度と取得される光音響信号の強度の間に高い相関関係があることを確認し,提案手法を用いた濃度分析の可能性も示唆された.この結果を踏まえて鶏胸肉やヒトの耳たぶについても提案手法による測定を行い,ATR法との比較を行った.その結果,生体組織の構成成分と推定される複数の明瞭な吸収ディップを確認した.よって,提案手法を用いた血糖値をはじめとする生体組織成分の分析可能性を示した.一方で,提案手法により取得される光音響信号強度と光学吸収(吸光度)の間には負の相関を確認し,生体組織における光音響信号の発生・伝搬についてのさらなる検討が必要となった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画にあった,提案手法による生体分析の可能性を示すことができたため.
レーザ光の照射によって試料中に音響波(超音波)を発生させ,測定対象の表面に配置した圧電トランスデューサからの信号を解析することで生体組織の構成成分と推定される複数の明瞭な吸収ディップを確認できた.

Strategy for Future Research Activity

提案手法により取得される光音響信号強度と光学吸収(吸光度)の間には負の相関を確認し,生体組織における光音響信号の発生・伝搬についてのさらなる検討が必要になった.
よって,令和6年度は脂質二重膜など生体組織よりも構成が単純な試料を分析対象にレーザ誘起の音響波との相互作用の分析を行うとともに,音響波のパラメータ制御技術の開発に取り組む.

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] Mid-infrared photoacoustic spectroscopy based on ultrasound detection for blood component analysis2023

    • Author(s)
      Ryota Sasaki, Saiko Kino, Yuji Matsuura
    • Journal Title

      Biomedical Optics Express

      Volume: 14 Pages: 3841-3852

    • DOI

      10.1364/BOE.494615

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2024-12-25  

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