2023 Fiscal Year Annual Research Report
パーキンソン病におけるリソソーム局在化機構の病的意義の解明
Project/Area Number |
23KJ0613
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 恭平 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2024-03-31
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Keywords | リソソーム / パーキンソン病 / LRRK2 |
Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病のリスクとして知られるLRRK2というキナーゼに着目し、その機能解析および疾患との関連の解明を目的として研究に取り組んだ。その結果、LRRK2 が病的な条件下において細胞内リソソーム局在を変化させることを見出した。また、この現象を担う分子としてLRRK2基質であるRab12およびRILPL1を同定した。この両者の相互作用がLRRK2によるリン酸化によって増強されることも明らかにした。以上の結果より、リソソーム局在制御というLRRK2 の新規機能が見出され、加えて細胞内リソソーム局在異常を介したパーキンソン病の発症という新規のメカニズムが示唆された。 上記の研究成果をもとに論文投稿を行い、出版した。また、国際学会を含む複数の学会に参加し、研究成果の発表および情報収集を行った。 加えて、新規のLRRK2 機能を探るため、LRRK2 基質であるRab12に着目し、リン酸化に伴う Rab12近傍タンパク質の変化を網羅的に解析した。その結果、リン酸化に伴いRab12の近傍に 存在、あるいは消失する新規分子を複数同定することに成功した。
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