2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23KJ1675
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村上 友哉 九州大学, 数理学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2026-03-31
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Keywords | 量子モジュラー形式 / 量子不変量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は本研究計画のメインテーマである量子モジュラー形式に関する研究を行い、プレプリント3本の発表と7件の国内発表、3件の国外発表を行った。赤塚氏との共著論文では重さ1のEisenstein級数とBettin-Conreyの余接和の量子モジュラー性が合流型超幾何関数と関係することを明らかにし、その漸近展開に関するZagierの予想を解決した。寺嶋氏との共著論文ではradial limit conjectureという量子不変量に関する重要な予想をこれまで知られていなかった単純Lie代数の場合に解決した。寺嶋氏とは現在量子不変量の量子モジュラー性に関して共同研究を行っており、既に一定の成果を挙げている。また南デンマーク大学のMistegard氏とも共同研究を行い、Costantino-Gukov-Putrovによって定式化された半単純でない位相的場の理論から定まる量子不変量のradial limit conjectureを解決した。この結果は現在論文を準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画の主要なテーマである量子モジュラー形式とトポロジーの研究に関して、radial limit conjectureを予想を超えた様々な場合に解決することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き量子モジュラー形式および量子不変量に関する研究を数論とトポロジー両方の立場から行う。特にWRT不変量とGPPV不変量の量子モジュラー性について研究を行う。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じたのは、国内出張の予備費の残余が生じたためである。次年度使用額と今年度請求額を合わせた使用計画としては、海外および国内の出張費、電子機器などの設備費、書籍購入費に用いる予定である。
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