2023 Fiscal Year Annual Research Report
術後高齢外科患者における多人数身体活動量モニタリングシステムの開発と有効性の検証
Project/Area Number |
23KJ1870
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
内田 翔太 北里大学, 医療系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-04-25 – 2024-03-31
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Keywords | 高齢者 / 身体活動量 / 身体機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢者における入院中の身体活動量の低下は、たとえ短期間であっても、運動と認知機能低下の協力なリスク因子であることが報告されており、医療機関における入院中の身体活動量の保持が極めて重要といえる。我々は入院中の身体活動量を管理することが極めて重要だと考え、多人数身体活動量管理システムを開発した。多人数身体活動量管理システムを導入することで、リハビリテーション以外の時間における身体活動量の向上、身体機能の維持向上につながるのではないかと考えた。 本研究では、多人数身体活動量管理システム導入の有効性を心血管疾患患者(検証①)、術後外科患者(検証②)にて検証した。 対象は、2018年9月から2024年3月までに心血管疾患にて入院した2226名(検証①)、および心血管疾患にて入院し外科的治療を要した465名(検証②)とした。多人数身体活動量管理システム導入前後で対象者を2群(導入前群、導入後群)に分類した。導入後群は、多人数身体活動量管理システムと同期された3軸加速度計が内蔵された活動量計を退院時まで配布し、日常生活中なるべく保持するように指導した。アウトカムは入院期間中に測定された身体機能指標とし、多人数身体活動量管理システム導入の有効性を傾向スコアマッチング法および共分散分析にて比較した。 傾向スコアマッチング後、検証①では62組のペアが選出された(n=124)。共分散分析の結果、導入前群と比較して導入後群の身体機能が高い傾向となった。検証②では62組のペアが選出された(n=124)。共分散分析の結果、検証①と同様、導入前群と比較して導入後群の身体機能が高い傾向となった。 これらの結果から、入院期間中の多人数身体活動量管理システムの導入は、日常臨床で医療者が入院患者の身体活動量を定量評価しやすくなり、身体機能の維持や向上に寄与する可能性がある。
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