2023 Fiscal Year Research-status Report
Characteristic control based on quantitative evaluation of nano-defect and defect-induced strain field in functional materials
| Project/Area Number |
23KK0087
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| Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松田 光弘 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (80332865)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤嶺 大志 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (40804737)
永井 杏奈 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 助教 (30910400)
光原 昌寿 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (10514218)
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| Project Period (FY) |
2023-09-08 – 2027-03-31
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| Keywords | 酸素欠損 / 金属酸化 / 光学特性 / 点欠陥 |
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,積極的にナノ欠陥を導入してそれら欠陥と欠陥誘起ひずみ場を定量的に評価し,機能特性の制御を試みる。研究初年度(2023年9月~2024年3月まで)の半年間では全体の研究計画の策定を行うため,研究分担者と直接対面にて打ち合わせを行った。また海外共同研究者らとはメール等にて打ち合わせを行うとともに,研究代表者(松田)グループの一員である研究協力者(博士後期課程3年生)が海外連携先となるオーストリア・ウィーン大学に約1ヶ月間,現地に滞在して研究課題の試料を供給し,解析技術の習熟にも努めた。具体的な研究・実験進捗状況は次の通りである。 (1)可視光応答型光エネルギー変換材料および室温強磁性半導体の開発: 第Ⅳ族元素同士を組み合わせた等原子比近傍組成HfZr合金インゴットを用い,大気中簡便酸化および酸素分圧を制御した多段階精密酸化プロセスにより,可視光応答型Hf-Zr-O酸化物の作製を試みた。大気中にて600℃以上の熱処理を施すことで,単斜晶構造を有するHf0.5Zr0.5O2相が生成した。また800℃と900℃熱処理材では電子回折による解析の結果,酸素欠損の導入が示唆されるともに,紫外可視分光光度測定により,近赤外域(~2000 nm)までも20%以下の反射率を示した。これは酸素欠損の導入による不純物準位の形成に起因したものといえる。また2段階熱処理(大気中と低酸素分圧(約1x10-5 atm)下)を施した結果,単斜晶-Hf0.5Zr0.5O2相に加えて,数nmサイズの直方晶構造の存在も確認された。 (2)相変態挙動におよぼす過剰な点欠陥の影響: Ti-Ni-Zr合金を作製しそれらの熱サイクル試験(0~200℃程度)を行ったところ,マルテンサイト変態点が著しく低下することが明らかとなり,これは多量のナノ欠陥の導入に起因したものと考えられるが,今後,詳細に検討する。このように約半年間にて十分な結果を出すことができた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年となる2023年度(2023年9月~2024年3月までの半年間)では,第Ⅳ族元素からなるHf-Zr合金に着目し,多段階の精密酸化熱処理を施した。その結果,可視光応答可能な単斜晶構造を有する酸素欠損型-Hf0.5Zr0.5O2相の作製に成功するなど,数多くの実験結果が得られた。また備品購入した“材料解析ソフトウェア-Advance/NanoLabo”を活用することで,本試料における酸素欠損サイトおよび生成条件等を現在,検討している。また海外連携先となるウィーン大学に長期滞在することで,研究課題に関する綿密な打ち合わせおよび解析技術の習得を図ることができた。そのため,おおむね順調に進展しているといえる。
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| Strategy for Future Research Activity |
本年度も引き続き「可視光応答型光エネルギー変換材料および室温強磁性半導体の開発」「相変態挙動におよぼす過剰な点欠陥の影響」を調査するため,供試材を作製し共同研究先へと試料を供給する。また研究代表者(松田)および研究分担者(若手研究者2名)がウィーン大学に滞在し,現地にて解析技術をより正確に習得し,本研究に合わせて改良する計画である。具体的な研究成果としては,2024年度にて研究投稿論文2本を予定している。
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| Causes of Carryover |
本研究ではまずは優れた機能特性を有する材料を創製し,そのメカニズムを解明するため,主に電子顕微鏡観察を実施するが,良好な機能特性を有する試料の作製に時間がかかったため,電子顕微鏡観察までに至らない試料が出てきた。そのため,今年度は電子顕微鏡用試料のための消耗品や機器使用料が抑えられたため,次年度使用額が生じた。次年度は,当初の予定よりより多くの試料を作製し,観察するため,その費用に充てる。
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