2023 Fiscal Year Research-status Report
Creation of an assay platform for the determination of health risks and hormonal activities of man-made chemicals based on bioluminescent cell arrays
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23KK0101
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
金 誠培 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (60470043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
チッテリオ ダニエル 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (00458952)
北田 昇雄 電気通信大学, 研究設備センター, 特任助教 (10857022) [Withdrawn]
牧 昌次郎 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (20266349)
坂間 亮浩 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 研究員 (40878170)
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Project Period (FY) |
2023-09-08 – 2029-03-31
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Keywords | 生物発光 / イメージング / 化学物質 / 生理活性 / バイオアッセイ / アルブミン / 位置異性体 / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度の10月に採択され、6ヶ月の研究実施期間があった。当該年度の研究実施期間が6ヶ月の短期間であったため、10月から迅速に国際共同研究の実施準備を行った。まず、米国の共同研究者Paulmurugan(Stanford大学医学部)と協議し、研究テーマの具体的な実施計画・渡米日程を策定した。 最初に、ヒトとマウスの血清アルブミン(HSAとBSA)可視化用の発光インジケーターの開発研究を行った。研究分担者の電通大・牧研により合成されたHSAとBSAに特異的に発光するインジケーター用いて、動物細胞ベースで様々な評価実験を実施した。その後、研究代表者の金と若手研究者の慶大・坂間とがStanford大学医学部を2024年2月14日から2週間訪問し、BSAに特異的に発光するインジケーターを用いたマウス個体レベルでの可視化イメージング実験を実施した。その結果、生きたマウスの肝臓が特異的に発光することが観察できた。現在、その結果を国際共著論文として執筆中である。 また、共同研究者の電通大・牧研が24種類の位置異性体(regioisomer)系の発光基質類を合成し、その発光特性(輝度、ルシフェラーゼ選択性、スペクトル、発光安定性)などを調べた。現在、この結果を踏まえ、Stanford大学医学部・Paulmuruganが、動物実験を実施中である。 まだ全体研究が始まったばかりであり、報告すべき研究論文などはないが、近い内に国際共著論文2報を投稿できる見込みであり、全般的に順調に国際共同研究がスタートできたと自評する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究実施期間が6ヶ月の短い間だったにも関わらず、研究分担者と迅速な研究協力体制を築き、既に若手研究者と1回渡米し、共同研究が順調にスタートできた。これらの結果から国際共著論文2報を作成中であることも踏まえ、「当初の計画以上に進展している」と自評する。
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Strategy for Future Research Activity |
本国際共同研究では、今後、基礎発光インジケーターの開発と動物細胞での評価などは日本で分担し、応用研究としての生体イメージングや解剖などは米国の研究分担者により実施する体制を継続する。この研究実施のために、研究代表者と若手研究者1-2名は毎年渡米して国際共同研究を実施する予定である。 今後の手近な研究として、糖尿病などの生活習慣病の標的核内受容体であるPPARgを骨格とした発光プローブの開発と発光イメージングを実施する予定である。また、2分子型発光イメージングプローブと言う新概念の発光イメージングプローブ類の開発と生体可視化応用研究を実施する予定である。 今後、日本と米国の研究分担者の国際共同研究の連携体制を更に強化し、毎年高い水準の国際共著論文の発表を目指していく予定である。
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Causes of Carryover |
本年度予算配分は、電通大・北田の予算使用を想定した配分であったが、採択時に(2023年10月ごろ)北田の大学内所属が施設管理部に移ったため、研究実施が困難な状況となった。そのため、日本学術振興会および、電通大・北田本人とも相談し、北田は研究分担者から外れることとなった。その結果、半年間の予算が残った。 次年度に、電通大の北田の元所属研究室(牧研)と後輩により、当初の研究を継続することになった。そのため、次年度繰り越し使用額は、電通大・牧研の実験後任者が使用することで、当初の予定使用額を達成する予定である。
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