2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of highly active CO2 reduction electrocatalysts through a combination of operando XAS measurements and precise nanomaterial synthesis
Project/Area Number |
23KK0103
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩瀬 和至 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (90846437)
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Project Period (FY) |
2023-09-08 – 2027-03-31
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Keywords | ナノ合金 / 電極触媒 / 二酸化炭素電解 / 不均一触媒 / 銅 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ナノ合金触媒からなる二酸化炭素還元電極触媒の開発と、放射光によるオペランド解析による反応メカニズム解析を目的としている。本年度の実績としては、来年度以降の研究遂行に向けた環境整備(研究物品の整備と実験環境の整備)、及び本研究課題で進めている海外の研究グループとの共同研究で用いているCuベースの2元系合金ナノ粒子の構造解析が主に挙げられる。以下にその結果の概要を示す。材料合成は、金属塩を溶解せさせた溶液中に還元剤を滴下することにより合成した。得られた材料は洗浄、ろ過、乾燥させることで触媒とした。まず、透過型電子顕微鏡像の解析から、粒子径20nm以下のナノ粒子が合成されていることがわかった。さらに走査透過型電子顕微鏡像の結果から、ドープする金属元素が触媒粒子上に均一に存在し、固溶合金が形成されていることがわかった。放射光によるX線吸収構造(XAS)解析の結果から、金属元素の価数及び金属中心周りの配位構造についての知見が得られた。得られた触媒をガス拡散電極上に担持して、その二酸化炭素還元能を評価し、一酸化炭素やギ酸、炭化水素が生成していることを確認した。その生成効率は、合成した触媒の組成により異なっており、この結果はこれまでの合金触媒に関する研究の結果と概ね整合する結果である。今後の研究では、合成条件及び二酸化炭素還元活性評価の条件検討を行いつつ、合成にフィードバックを行うことでさらなる活性向上を目指す。また、オペランド測定のための実験環境整備も行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まず触媒の構造解析と触媒活性評価をスタートさせたことから、順調に研究が進んでいると考える。今後は海外の研究グループとも密に連携をとり研究を発展させる。
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Strategy for Future Research Activity |
海外の研究グループと協同でオペランド測定のための研究環境整備を行う。また、合成条件及び二酸化炭素還元活性評価の条件検討を行いつつ、合成にフィードバックを行うことでさらなる活性向上を目指す。
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Causes of Carryover |
触媒の構造解析の費用等が2024年度にずれ込んだため。
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