2023 Fiscal Year Research-status Report
Development of biodevices for mechanical stimulation of cells in living bone and comprehensive analysis of their mechanotransduction mechanism
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23KK0163
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
上岡 寛 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (80253219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早野 暁 岡山大学, 大学病院, 講師 (20633712)
ハラ エミリオ・サトシ 岡山大学, 医歯薬学域, 研究准教授 (40779443)
吉川 友理 岡山大学, 大学病院, 医員 (80972760)
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Project Period (FY) |
2023-09-08 – 2026-03-31
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Keywords | バイオアクチュエーター / メカニカルストレス / トランスクリプトーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はEdwin Jager教授の研究グループからJager教授他2名の研究者を所属するリンショーピン大学より招き2023年10月に岡山-スエーデン国際共同研究キックオフシンポジウムを岡山大学歯学部で開催した。シンポジウムでは今後の研究打合せ、両大学で行うことのできる研究内容の確認を行った。また、2週間の滞在期間中に本研究で用いるニードルタイプのバイオアクチュエーターを用いた実験をおこなった。このバイオアクチュエーターは、直径500マイクロメートルの先に電圧の変化に応じて膨張率が変化するポリマー(PPy)をコーティングしたものである。このバイオアクチュエーターは細胞に機械的刺激を局所的に与えるために開発された。今回の実験では、具体的には、このバイオアクチュエーターをゲル中に培養したKUSA細胞およびMC3T3細胞の近隣に設置して12種類の各種機械的刺激を与えて、それぞれの全細胞を単離回収した。その後シングルセル解析を行う予定である。すでにこのバイオアクチュエーターの作成に関してはスエーデンのグループが2024年1月ドイツで開催されたEuroEPA 2024で共同研究の成果として発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先に述べたように、本年度はEdwin Jager教授の研究グループからJager教授他2名の研究者を所属するリンショーピン大学より招き2023年10月に岡山-スエーデン国際共同研究キックオフシンポジウムを岡山大学歯学部で開催した。また、2週間の滞在期間中に本研究で用いるニードルタイプのバイオアクチュエーターを用いた実験をおこなった。その後シングルセル解析を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今回回収したサンプルを用いて委託先に解析の打合せを行ったところ、追加して必要な実験データがあることがわかった。そこで、再度2024年10月にスエーデンから研究者1名を招聘して、追加の実験を行うことになった。この結果により、機械的刺激を受けた細胞同士の遺伝子発現の詳細な過程が判明すると思われる。これらのin vitroでの細胞の応答を確認したのちに、マウスやニワトリ胚の頭蓋骨にバイオアクチュエーターを刺入してトランスクリプトーム解析を行う。さらに、刺激を与えた周囲における細胞の細胞間コミュニケーションの変化についても解析を予定している。2024年8月に申請者が10日間スエーデンのリンショーピン大学でニードルタイプのバイオアクチュエーターの改良に関して打合せと試作品の作成を行う予定である。
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Causes of Carryover |
スエーデンから研究者を招いて国際共同シンポジウムを行えたが、予定していた日本からスエーデンへの研究出張がお互いの予定が合わずできなかったため。この後の使用計画として、スエーデンへの渡航費などを予定している。
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