2023 Fiscal Year Research-status Report
International collaborative study on risk factors of postpartum depression in Asian developing countries
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23KK0169
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 英子 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10432262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西野 公博 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (80801448)
INTHAPHATHA SOUPHALAK 名古屋大学, アジアサテライトキャンパス学院(医), 特任助教 (30962865)
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Project Period (FY) |
2023-09-08 – 2029-03-31
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Keywords | 産後うつ / ラオス / カンボジア |
Outline of Annual Research Achievements |
ラオスにおいては以下の2つを行った。(1)ラオスのVientiane州、Bolikhamsai州、Khammouane州においてそれぞれ200名ずつ、合計600名の産後女性より社会人口統計学的因子、産科学的因子、エディンバラ産後うつスコア(EPDS)のデータ収集を行った。ラオス公衆衛生院における倫理委員会の承認後、各州の保健局および州立病院の医師や看護師がコミュニティーや病院を訪問し、データ収集を行った。(2)ラオスの首都ビエンチャンの4つの中央病院において産婦人科医師と看護師・助産師と面談し、2019年に4病院で調査した産後うつの相関因子の結果を説明したのち、調査結果および産後うつについてディスカッションを行った。 カンボジアにおいては、シェムリアップ州の州立病院および州保健局を訪問し、産婦人科医師、看護師、助産師と産後うつに関するディスカッションを行った。カンボジアでは妊婦健診や分娩は州立病院でも行うが、産後健診はすべてヘルスセンターで行うため、産後女性からのデータ収集に州立病院は不適切であるということが分かった。カンボジアの研究協力者と相談し、コンポンチュナム州のヘルスセンターにおいてデータ収集を行うこととした。質問調査票とEPDSをクメール語に翻訳、バックトランスレーションを行った。保健省における倫理員会の承認を得て、データ収集準備を行った。 今後は、ラオスの3州で収集したデータのクリーニングおよびデータ解析を行い、産後うつ病有病率、相関因子を明らかにする。ラオスの中央病院の妊婦健診において、妊婦の産後うつスクリーニングや教育をどのように行うのがよいのか日本人助産師を含め検討する。カンボジアにおけるデータ収集を行い、データクリーニング後にデータ解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ラオスおよびカンボジアにおいて、産後6-8週の女性を対象としたデータ収集を行うまたは行う準備を計画としていた。ラオスにおいては以下の2つを行った。(1)ラオスのVientiane州、Bolikhamsai州、Khammouane州においてそれぞれ200名ずつ、合計600名の産後女性より社会人口統計学的因子、産科学的因子、エディンバラ産後うつスコア(EPDS)のデータ収集を行った。(2)ラオスの首都ビエンチャンの4つの中央病院において産婦人科医師と看護師・助産師と面談し、2019年に4病院で調査した産後うつの相関因子の結果を説明したのち、調査結果および産後うつについてディスカッションを行った。カンボジアにおいては、シェムリアップ州の州立病院および州保健局を訪問し、産婦人科医師、看護師、助産師と産後うつに関するディスカッションを行った。 カンボジアでは妊婦健診や分娩は州立病院でも行うが、産後健診はすべてヘルスセンターで行うため、産後女性からのデータ収集に州立病院は不適切であるということが分かった。カンボジアの研究協力者と相談し、コンポンチュナム州のヘルスセンターにおいてデータ収集を行うこととした。質問調査票とEPDSをクメール語に翻訳、バックトランスレーションを行った。保健省における倫理員会の承認を得て、データ収集準備を行った。以上より、おおむね当初の計画通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
ラオスのVientiane州、Bolikhamsai州、Khammouane州における産後女性600名から収集したデータをクリーニング後、解析し、産後うつ病の有病率および相関因子を明らかにする。ラオスの中央病院において産婦人科医師や看護師からの意見として、妊婦健診中にどのようにスクリーニングを行い妊婦に教育を行うのがよいのか、という課題については、研究分担者の助産師とともに現地において介入方法を検討する。カンボジアはカンポンチュナム州のヘルスセンターで産後女性からデータを収集し、データ解析を行う。今後はインドネシア、ベトナム、モンゴル、マレーシアでのデータ収集を計画するが、計画通り行えない場合には調査対象国としてミャンマー、アフガニスタンを追加する可能性がある。
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Causes of Carryover |
前年度にカンボジアにおいて州立病院でのデータ収集を計画したが州立病院では行うことができないことが明らかとなった。データ収集場所をヘルスセンターに計画変更し、次年度にデータ収集を行う予定となったため。
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