2012 Fiscal Year Annual Research Report
固体光源から発生する光子対の量子もつれに関する研究とその量子情報応用
Project/Area Number |
24226007
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
末宗 幾夫 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00112178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤羽 浩一 独立行政法人情報通信研究機構, 通信研究機構, 研究員 (50359072)
熊野 英和 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (70292042)
笹倉 弘理 北海道大学, 創成研究機構, 特任助教 (90374595)
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Project Period (FY) |
2012-05-31 – 2017-03-31
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Keywords | 量子ドット / 単一光子 / 量子もつれ / 光子対 / 量子情報 / クーパー対 / 微小光共振器 / 金属埋め込み |
Research Abstract |
本研究では、これまで進めてきた金属埋め込み構造による単一光子発生と単一光子純度の向上、光子取り出し効率の増大量子もつれ光子対の同時生成に関する研究とその量子情報応用に関する検討を進める。 本年度は特に長距離の量子情報通信で重要な単一光子発生純度の向上に向けて、これまで用いられてきた理論的な評価方法に根本的な問題点があることを指摘し、新たな評価方法を提示した。これによって、単一光子純度を示す2次の相関関数の値g(2)(τ=0)の値として、発光波長950nm帯のInAs/GaAs系量子ドットを使って世界最低レベルの0.003を実現した。さらにこれをナノコーン構造に加工して金属(銀)に埋め込むことにより、ごく最近光子取り出し効率として24%と高い量子効率を実現した。また発光波長1550nm帯のInAs/InP系量子ドットを銀の中に埋め込み,30倍以上の発光増強を確認し、現在その光子取り出し量子効率の絶対値の見積もりを進めている。 超伝導体から電子クーパー対を半導体量子ドットへ注入し、電子対の同時再結合により量子もつれ光子対の同時発生を目指す研究は、これまで量子井戸構造の評価にとどまっていた。本年,一度に一対の光子対を生成するのに欠かせない量子ドット構造を含むn型ドープ半導体構造に電子クーパー対を注入し、超伝導体に近接するバリア層において電子クーパー対の発光再結合による発光増強の再現に成功した。現在量子ドットへの電子クーパー対注入の確認実験を進めている。 量子ドットから光子対を同時生成するもう一つの方法として、微小光共振器を用いる方法が提案されている。我々の提案する金属埋め込み構造は、発生した光子対を同じ確率で表面から取り出すことができ量子情報に応用しやすい特長を持つ。本年度,金属埋め込み構造としては世界最高の共振Q値7000を観測し,現在さらに検討を進めつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
翌年度交付申請を辞退するために記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度交付申請を辞退するために記入しない。
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Research Products
(26 results)
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[Journal Article] “Temperature Dependent Carrier Dynamics in Telecommunication Band InAs Quantum Dots and Dashes Grown on InP Substrates”2013
Author(s)
N. A. Jahan, C. Hermannstaedter, J.-H. Huh, H. Sasakura, T. J. Rotter, P. Ahirwar, G. Balakrishnan, K. Akahane, M. Sasaki, H. Kumano, and I. Suemune
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Journal Title
J. Appl. Phys.
Volume: 113
Pages: 033506
DOI
Peer Reviewed
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