2015 Fiscal Year Annual Research Report
Structural basis for molecular mechanisms of membrane transporters
Project/Area Number |
24227004
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濡木 理 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (10272460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 耕一 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (10262073)
MATURANA ANDRES 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (10452004)
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Project Period (FY) |
2012-05-31 – 2017-03-31
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Keywords | 膜輸送体 / X線結晶構造解析 / リポソーム解析 / 計算機シミュレーション / 遺伝学解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
<鉄排出輸送体>フェロポーチンは細胞外へのFe2+の排出に働き、マクロファージや脾臓細胞が赤血球を分解して生成したFe2+を血中へと還元し、鉄イオンのリサイクルに働く。ペプチドホルモンであるヘプシジンにより機能が制御される。慢性炎症ではヘプシジンの発現が亢進するため、フェロポーチンの働きが抑制され、血中の鉄イオン濃度が下がって、慢性炎症性貧血が引き起こされる。本研究では、フェロポーチンの原核生物ホモログBbFPNの結晶構造を、細胞外開構造と細胞内開構造の両方で解明し、鉄イオンの認識機構、輸送機構、さらにヘプシジンが細胞外開構造を固定することでフェロポーチンの働きを抑制するモデルを提唱した(Nat.Commun., 2015)。 <ATP-gated ion channel P2X>P2Xは細胞外のATPが結合するとイオン透過孔が開き、Ca2+を初めとするカチオンを透過するチャネルで、慢性炎症と深く関係する。本研究では、アメーバ由来のP2Xの結晶構造を決定し、脱感作状態の立体構造を初めて明らかにした。さらに、Zn2+でチャネルの機能が抑制される分子機構を初めて解明した(Cell Rep., 2016)。 <アミノ酸排出輸送体YddG>細胞内に過剰に存在するアミノ酸は、細胞に取って害となるため、これを排出する輸送体の存在が報告されていた。本研究では、そのアミノ酸排出輸送体YddGがVal, Thr, Glu, Lysと様々なアミノ酸を排出することを、メタボローム解析とリポソームアッセイにより検証し、その結晶構造を2.6A分解能で決定した。YddGはDMT superfamilyに属し、その構造は10本の膜貫通ヘリックスが入れ子に組合わさった、新規構造であった。さらに、基質認識機構、輸送機構を解明し、DMT輸送体の分子進化機構も提唱した(Nature,2016)。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Structural basis for amino-acid export by DMT superfamily transporter YddG2016
Author(s)
H. Tsuchiya, S. Doki, M. Takemoto, T. Ikuta, T. Higuchi, K. Fukui, Y. Usuda, E. Tabuchi, S. Nagatoishi, K. Tsumoto, T. Nishizawa, K. Ito, N. Dohmae, R. Ishitani and O. Nureki
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Journal Title
Nature
Volume: 534
Pages: 417-420
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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