2012 Fiscal Year Annual Research Report
データ集約型科学研究における探索的過程を支援する即興的知識フェデレーション技術
Project/Area Number |
24240011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田中 譲 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (60002309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峯田 克彦 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (40374615)
猪村 元 北海道大学(札幌市), 知識メディアラボラトリー, 特任助教 (70615210)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 知識フェデレーション / データ集約型科学研究 / ガン臨床治験統合支援IT基盤 / バイオ情報学 |
Research Abstract |
基盤システム技術に関しては、R、Ruby、Python、Octaveなどの言語で開発されたツールと、IntelのOpen CVライブラリ、ArcGIS、Ushahidiを対象にジェネリック・ラッパーの基礎研究を行い、RとOctave、ArcGISに関してジェネリックラッパーを開発した。RとOctave、ArcGISのオープンライブラリのツール群を、相互に連携可能な部品にラッピングし、オープン・ツール/サービス・ライブラリを構築し、管理検索に関する理論基盤を確立した。オープン・ツール/サービス・ライブラリに登録された公開ツールやサービスに対する即興的フェデレーションのミドルウェア・アーキテクチャを確立した。即興的フェデレーションで組み合わされた各サービスとツールの実行ならびにその間のデータ交換をすべてサーバ側で行うフェデレーション・サーバ技術の基盤技術を確立した。 ガン臨床治験統合支援IT基盤への応用においては、p-medicineプロジェクトから提供される擬似治験データと擬似患者遺伝子データをデータウェアハウスに実装し、オープン・ツール・ライブラリであるVPH-Shareの中からガン臨床試験分析に必要となるツール群を選んでフェデレーション可能な部品にラッピングした。TOB(Trial Outline Builder)を拡張し患者の遺伝子情報をTOB環境から利用できるようにした。分析ツールの間のデータ交換の基盤となるオントロジーの基礎モデルを確立した。 バイオ情報学への応用に関しては、この分野における基本ツール群を相互にフェデレーション可能な部品にラッピングし、バイオ情報学研究におけるデータ集約型アプローチを支えるワークフロー構築と即興的フェデレーション構築の支援ポータル環境の設計と試作をおこなった。分析ツールの間のデータ交換の基盤となるオントロジーの基礎モデルを確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画の初年度分はほぼ達成している。遅れを生じているのは、既存のオープンソフトウェアのデータウェアハウス・システムを利用して、データの管理と、自在に指定したビューや形式を介してデータ集合をアクセスするデータウェアハウス機能を実現することと、セキュリティ・トークンを用いたセキュア・フェデレーションの理論的基盤の確立である。データウェアハウス機能の実現には、既存のオープンソフトウェアのデータウェアハウス・システムを利用するのではなく、コラム型のデータベースシステムを利用することとした。この導入に時間を要した。セキュリティ・トークンを用いたセキュア・フェデレーションの理論的基盤の研究は、基本構想は確立できたものの、理論的整備が遅れている。2年度にはこれらの遅れを取り戻す予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
申請時の計画に対し、大きな変更はない。初年度には2つの項目に関して遅れが出たが、2年度にはこれらの遅れを取り戻す予定である。
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Research Products
(6 results)