2012 Fiscal Year Annual Research Report
全臨場撮影提示型フィールドスタディ方法論に基づく作業移動ロボット構成論の再体系化
Project/Area Number |
24240033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡田 慧 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (70359652)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 知能ロボット / 作業移動ロボット / フィールドスタディ |
Research Abstract |
平成 24 年度は実証実験フィールドとしてオフィスビル環境での書類や物品の配達や受け取りを想定した.具体的な研究実績は以下である. ・全臨場送出記録のための非同期分散プロセスを用いた知能ロボットシステムカーネルの構成法:軽量設計を特徴とする非同期分散プロセス機構により,ロボットの全情報をネットワークを介して送受信する機構と,研究室で従来から構築してきた知能ロボットシステムカーネルを統合し,テレ操作・作業時のユーザ提示情報,フィールド検証評価への活用可能な基盤システムの構成法を明らかにした. ・臨場撮影ロボット:ヘリコプタ型の空中移動ロボットに三次元視覚距離センサを搭載し全臨場送出記録機構を介してロボットからの三次元環境情報を送出し,作業ロボットのタスクとの連動が可能になった. ・全臨場撮影提示テレモニタリング:空間知覚再構成を時系列統合し生成した周辺三次元認知マップ,高速・広空間探索技術を用いた操作動作計画経路情報,認知マップ状態の非同期観察機構により物体・動作のシンボル情報変化による事象や失敗検知・推論結果の可視化システムを構築した ・認識行動計画学習知能を活用するユーザインタフェース設計論:求められるタスク レベル,インタフェース,自律機能の関係の体系化と,ユーザ操作効用について,体験評価を踏まえたユーザインターフェースを情報端末タブレット上に構築した.開発したUIは一般公開し広くフィードバックを得られるようにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
順調にオフィス環境での実証実験を重ねる体制が整ってきており,2008年に研究科プロジェクトにおいて6ヶ月掛けたサービスロボットタスクを,1ヶ月以内に実現できるようになりつつある.この2つの開発プロセスにおける比較を行うことで,どのような基礎理論を用いれば,実世界で通用するロボティクス体系を構築できるかを明らかにする重要な知見となることが期待できる.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は,基礎理論から実証実験への展開という従来のロボティクスの方法論ではなく,実証実験から基礎理論を導出するフィールドスタディ型方法論による,ロボティクスの革新を目指している.また昨年度から米国で災害フィールドを対象とし,テレマニピュレーション技術による解決を目指したプロジェクトが開始した.そこでの基盤ソフトとして本研究でも取り込み成長させてきている非同期分散プロセス機構が採用されており,災害現場シミュレーション環境等を取り込み活用しながら世界的な研究動向を踏まえながら研究を進めていく体制を取れるようにした.
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Research Products
(4 results)