2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24240108
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
愼 蒼健 東京理科大学, 工学部, 教授 (50366431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 辰史 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (00362400)
松村 紀明 帝京平成大学, 公私立大学の部局等, 講師 (00422379)
三浦 伸夫 神戸大学, その他の研究科, 教授 (20219588)
泉水 英計 神奈川大学, 経営学部, 教授 (20409973)
杉山 滋郎 北海道大学, 理学(系)研究科(研究院), その他 (30179171)
加藤 茂生 早稲田大学, 人間科学学術院, 講師 (30328653)
金 凡性 広島工業大学, 環境学部, 准教授 (30419337)
柿原 泰 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 准教授 (60345402)
坂野 徹 日本大学, 経済学部, 教授 (70409142)
塚原 東吾 神戸大学, その他の研究科, 教授 (80266353)
菊地 暁 京都大学, 人文科学研究所, 助教 (80314277)
木名瀬 高嗣 東京理科大学, 工学部, 准教授 (80548165)
瀬戸口 明久 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (90419672)
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Project Period (FY) |
2012-10-31 – 2016-03-31
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Keywords | 科学史 / 帝国 / 植民地 / 人類学史 / 医学史 / 気象学史 / 生物学史 / 農学史 |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度(平成26年度)交付申請書に記載した研究目的と研究実施計画に沿って、当該年度研究実績の概要を示す。以下のナンバーは、研究実施計画に記載したナンバーと同じである。 (1)各分担者の研究成果は次の論文名で表現することになった。金凡性「温泉、科学、帝国―植民地朝鮮における温泉調査の諸相」、菊地暁「東亜民俗学史考:知識ネットワーク論の視点から」、藤原辰史「漬物と帝国」、木名瀬高嗣「〈総合〉の政治学―『北方研究』の思想」、加藤茂生「中国大陸における日本の鉱産資源調査について」、泉水英計「米国 海軍台湾軍政計画―帝国日本の植民地統治研究の延長として」、塚原東吾 「「大東亜気象機関」の研究:現在の研究の中間報告と課題」、瀬戸口明久「ハエ・病原菌・ヒト:都市の生態系と学知のパッチワーク」、愼蒼健「帝国における伝統医学研究の系譜と境界-京都、台北、京城、奉天、新京、北京」、柿原泰 「原爆調査プロジェクト――戦時動員体制、植民地科学、戦後日本の放射線影響調査研究体制の構築」、松村紀明「帝国日本と漢方医学」、坂野徹「忘却された「南」─戦前日本のミクロネシア研究と日本文化論」。 (2)予定通り、神戸大学にて国際ワークショップを開催し、ネットワーク理論の可能性と問題点について議論した。脱中心化できない「中心」の問題、知の偏在、ネットワーク上に回収される/されない知の境界設定をめぐる権力の問題など、帝国の性格に還元できない問題が残されていることが判明。 (3)台湾医学史に関する国内ワークショップを開催し、台湾医師たちの植民地的両義性と近代性についての論点が明確になった。 (4)神戸大学にて「満州の科学・医学史」に関する国際ワークショップを開催し、満洲という地域の科学史・医学史を理論的に考察する複数の視点を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記に示した通り、交付申請書の研究実施計画をほぼ達成した。また、各分担者の最終成果論文の仮タイトルが決定し、論文執筆への道筋ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)今後も当初の計画通り、各班が自律的な研究母体となり、研究を推進していく。とくに4年目は7月にパリで開催される東アジア科学技術医学史学会にて成果を報告し、国際的な場での批判を仰ぐ。 (2)最終年度の理論的作業として、神戸大学にて海外の科学史研究者を集め、科学と帝国主義の理論的フロンティアについて議論を行う。 (3)ネットワーク理論は帝国史とポスト帝国史をつなぐ。日本科学史の歴史叙述に関する国内ワークショップを開催し、この問題の議論を深める。
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Remarks |
2014年度は英語版のHPが完成した。
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Research Products
(40 results)