2015 Fiscal Year Annual Research Report
時系列メタゲノミクスでみる西部北太平洋亜寒帯・亜熱帯海域の微生物群集動態
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24241002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浜崎 恒二 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (80277871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高見 英人 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 環境影響評価研究グループ, 上席研究員 (70359165)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 西部北太平洋 / 微生物 / メタゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,西部北太平洋の物質循環と生態系構造の理解を目的として,亜寒帯及び亜熱帯海域に設置された時系列観測点において,微生物群集代謝機能の網羅的解析を行った. 2010~2011年4回の「みらい」航海にて表層海水を採取,DNAを抽出し454パイロシーケンス法によって塩基配列を決定した.全8試料(4航海x2観測点)で約480万リードの配列情報を得て遺伝子予測とKEGG オーソログ解析を行った.昨年度までに,これらのデータを解析するための自動解析システムMetabolic And Physiological potentiaL Evaluator (MAPLE)の開発と高度化を行い,各種遺伝子セットの充足率算出,同定の信頼性の指標化,遺伝子出現頻度の標準化手法を確立した.今年度は,これらの解析システムの改良と最新のデータベースを用いた全サンプルの再解析を行った.さらに,太平洋の熱帯・亜熱帯海域の表層海水18試料のメタゲノムデータを加えて特徴的な代謝プロセスの抽出法として類似度百分率(SIMPER)分析や環境パラメータとの統合解析にための多変量解析手法の検討を行った.解析の結果,硝酸・亜硝酸輸送系は亜熱帯海域にのみ,グルタミン酸・アスパラギン酸輸送系は亜寒帯海域にのみ見られる機能であることや,超貧栄養海域でも窒素利用能(輸送系や代謝酵素)に特徴が見られることなどがわかった.こうした違いは海域によって異なる窒素供給の質と量を反映したものであり,細菌群集の環境適応の鍵となる機能の一つと考えられる.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)
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[Book] 水圏微生物学の基礎2015
Author(s)
濵﨑 恒二 , 木暮 一啓 , 澤 辺智雄 , 澤辺 桃子, 鈴木 聡, 砂村 倫成, 永田 俊, 春田 伸, 福田 秀樹, 美野 さやか, 和田 実
Total Pages
261
Publisher
恒星社厚生閣