2014 Fiscal Year Annual Research Report
高速AFM/一分子蛍光複合機で明らかにするリング状ATPaseの協同的構造変化
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24241048
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
内橋 貴之 金沢大学, 数物科学系, 教授 (30326300)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 洋平 甲南大学, 理工学部, 准教授 (40411839)
飯野 亮太 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (70403003)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分子シャペロン / 一分子イメージング / 走査型プローブ顕微鏡 / 高速原子間力顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までで、ClpBの六量体リング構造は円対称から非対称な構造に遷移したり、リングの切断や再形成が起こるなど、ATPの加水分解によりダイナミックな構造変化を起こしていることを明らかにした。本年度は、リング構造の揺らぎと脱凝集活性の関係を明らかにするために、脱凝集活性が増強されたHyperactive変異体(Y494D)と脱凝集活性が抑制されたRepressed変異体(E432A)の観察を行った。Hyperactive変異体では、ほとんどのリングが切れたヒモ状構造で観察され、一方、Repressed変異体では多くが対称リング構造をとることがわかった。このことから、リングの非対称・対称遷移やリングの切断・再生など六量体リングの柔軟な構造変化が脱凝集活性に重要であることが示唆された。凝集基質がどのようにClpB六量体に取り込まれるかを調べるために、YFPとClpBを融合した試料を作製した。これにより、今後ClpBによる基質の脱凝集が実際にどのように起こっているか、直接観察することができると期待される。 回転モーターであるV1-ATPaseの回転軸(DFサブユニット)を取り除いたA3B3六量体リングの高速AFM観察を行った。ヌクレオチド非存在下でも六量体が非対称な構造をしており、結晶構造とよく一致した結果が得られた。さらに、ATPの加水分解によりOpen構造をとるAサブユニットの位置が反時計回りに順番に遷移していく様子が観察できた。この結果は、V1-ATPaseもF1-ATPaseと同様に、回転軸がなくてもATPの加水分解がリング内で協同的に起こっていることを示している。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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