2013 Fiscal Year Annual Research Report
高分解能衛星SAR画像と地理空間情報の融合による災害把握技術の革新
Project/Area Number |
24241059
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山崎 文雄 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50220322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 弘之 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30418678)
越村 俊一 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (50360847)
丸山 喜久 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70397024)
松岡 昌志 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (80242311)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | リモートセンシング / 津波 / 高分解能SAR衛星 / 地殻変動 / 被害把握 |
Research Abstract |
本研究では,災害前に取得された光学センサ画像,数値標高(DEM)データ,GISデータなどの空間基盤情報と,事前・事後に得られる合成開口レーダー(SAR)衛星画像を組み合わせた建物被害,浸水域,地殻変動などの抽出手法を開発し,事例解析によりその精度を検証することを目的としている.今年度は,2011年東北地方太平洋沖地震において発生した津波による建物被害のうち,とくに建物側面部の被害を,SAR衛星画像における倒れ込み範囲の後方散乱係数の平均値の低下により検出することを試みた.高解像度SAR衛星で得られた地震前後の強度画像を用い、画像上の倒れ込み領域とレーダー影から個別建物の形状変化を把握し、被害抽出を試みた。仙台塩釜港周辺の建物と福島第一原子力発電所を対象として、多時期のTerraSAR-X画像を使用して、災害前後の倒れ込み領域とレーダー影内の後方散乱の変化を観察した。その結果、津波によって側面が損壊した建物や、爆発によって上部が吹き飛んだ原子炉建屋の被害を捉えることができた。このほか,今年度は2013年11月にフィリピンに大きな被害をもたらした台風Haiyanによる被害抽出に関する検討を開始した.この検討では,イタリアの高解像度SAR衛星であるCOSMO-SKY-Medで得られた画像の台風前後の比較により,高潮・強風による被害範囲を詳細に把握し,現地調査データや光学センサ画像と比較している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たな災害も発生したが,その前後SAR画像も入手することができ,検討を始めることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
今後とも新たな災害が発生した場合には,その画像取得に努めていきたい.2014年5月には我が国のSAR衛星であるALOS-2の打上げが予定されており,順調にいけば2014年度からデータが得られることを期待している.研究計画は臨機応変で変更するが,当初の目的は充分に達成できるものと思う.
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Research Products
(9 results)