2015 Fiscal Year Annual Research Report
知のエコロジカル・ターン:人間的環境回復のための生態学的現象学
Project/Area Number |
24242001
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
河野 哲也 立教大学, 文学部, 教授 (60384715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 純一 立正大学, 文学部, 教授 (40134407)
佐々木 正人 東京大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (10134248)
桑子 敏雄 東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (30134422)
川内 美彦 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (30527932)
岡田 美智男 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50374096)
直江 清隆 東北大学, 文学研究科, 教授 (30312169)
長滝 祥司 中京大学, 国際教養学部, 教授 (40288436)
伊藤 精英 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (90325895)
森 直久 札幌学院大学, 人文学部, 教授 (30305883)
萱野 稔人 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (20422371)
三嶋 博之 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (90288051)
染谷 昌義 高千穂大学, 人間科学部, 准教授 (60422367)
柳澤 田実 関西学院大学, 神学部, 准教授 (20407620)
熊谷 晋一郎 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (00574659)
石黒 広昭 立教大学, 文学部, 教授 (00232281)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 生態学的現象学 / 生態心理学 / アフォーダンス / 心身論 / フェミニスト身体論 / ニッチ / 拡張した心 / 東洋的身心論 |
Outline of Annual Research Achievements |
「まちの技能」「超越のアフォーダンス」「私と私」「感覚の世界」「移動の未来」のグループを作り、2016年のアンソロジー出版に向けて、それぞれ研究を推進させた。 本研究全体の企画としては、5月17日に、日本哲学会ワークショップ「個人と生命」を、フランスからレヴィ氏、韓国からキム氏を招聘して実施した。日本近代思想の中にフェミニズム的な身体論と生命観の系譜を検証した。 6月20-21日には「京都カンファレンス:拡張した心を超えて:異邦の身体、人形、女の魂、東洋の精髄 」と題した、登壇者が24名にもなる大規模な自主シンポジウムを開催した。このシンポジウムは、自民族中心主義、男性中心主義、人間中心主義的な心と自己の概念を乗り越えて、代替概念を提案することを目指したもので、4つのセクションに分け、2日間にわたって活発な議論がなされた。心の哲学の第一人者S・ギャラガー(Memphis Univ. )氏をメインのゲスト・スピーカーとして招聘し、国内からは、本研究分担者、協力者8名に加え、ロボット工学、身体性の発達心理学、東洋的身心論、ジェンダー問題とマイノリティの身体論の専門家15名に登壇してもらい、会場は活況を呈した。 7月には国際生態心理学会がミネソタ大学で開催され、何人かの研究分担者・協力者が研究発表した。9月23日には日本心理学会の公募シンポジウム「ニッチ構築としての知と技能の発達」を実施し、生態心理学に詳しい心の哲学者であるR・メナリー氏(Macquarie Univ.)を招聘し、本研究分担者・協力者の三嶋、森、丸山、河野が登壇した。 2016年2月は、第二回日蘭技術哲学ワークショップを共同開催した。技術哲学・技術の現象学の第一人者であるPーP・フェアベーク氏(Univ. of Twente)と共同し、日蘭の研究者約25名でワークショップを行った。直江、河野が参加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2015年度は、大きな自主企画を3つ(京都カンファレンス、日本心理学会公募シンポジウム、日蘭技術哲学ワークショップ)を成功させた。特に、京都カンファレンスは、これまでの欧米の心身論や心の哲学を刷新する内容を持った会議であり、生態学的現象学の新たな展開を見ることができた。とくに、日本哲学会でのワークショップも合わせて、拡張した心などの最新の現代哲学と組み合わせることによって東洋的な心身論のまったく新しい可能性が見えてきたことが重要である。また、日蘭技術哲学ワークショップは第2回を共同開催することで継続性が確保され、身体ー技術ー環境という関連を研究するための力強い共同研究者を国際的に得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、本科研費研究の最終年度として、それぞれ「まちの技能」「超越のアフォーダンス」「私と私」「感覚の世界」「移動の未来」という5つのグループ研究をいよいよひとつのアンソロジーにまとめて出版することを第一の課題としたい。そのために、本年度は研究例会をしばしば開催し、それぞれの研究内容を相互に批評して質の高いものにする。 共同企画としては、7月に横浜で開催される世界哲学会に招待シンポジウムとして参加する。また、今後この研究を、より包括的な環境哲学として発展的に継続するために予備的なシンポジウムや講演会を開催する予定である。
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Research Products
(99 results)
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[Journal Article] Reduced Personal Space in Individuals with Autism Spectrum Disorder2016
Author(s)
Asada, K., Tojo, Y., Osanai, H., Saito, A., Hasegawa, T., & Kumagaya, S.
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Journal Title
PloSOne
Volume: 11
Pages: e0146306
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Future Body-Finger2015
Author(s)
Ito, K., Fujimoto, R., Masatani, A., Akita, J., Ono, T., & Okamoto, M
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Journal Title
IARIA (International Journal on Advances in Life Sciences)
Volume: 7
Pages: 54-64
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[Journal Article] Atypical delayed auditory feedback effect and Lombard effect on speech production in high-functioning adults with autism spectrum disorder. Frontiers in human neuroscience2015
Author(s)
Lin, I.F., Mochida, T., Asada, K., Ayaya, S., Kumagaya, S., Kato, M.
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Journal Title
Frontiers in human neuroscience
Volume: 9
Pages: 510
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] Response in human control system2015
Author(s)
Fujita, Y., Sakurazawa, S., & Ito, K.
Organizer
ICPA18 (18th International Conference on Perception and Action)
Place of Presentation
The University of Minnesota, Minneapolis, US
Year and Date
2015-07-15 – 2015-07-18
Int'l Joint Research
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[Presentation] Auditory perception of shaking events2015
Author(s)
Ito, K. & Takiyama, M.
Organizer
ICPA18 (18th International Conference on Perception and Action)
Place of Presentation
The University of Minnesota, Minneapolis, US
Year and Date
2015-07-15 – 2015-07-18
Int'l Joint Research
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[Presentation] Medium facilitates the perception of affordances of touch2015
Author(s)
Ito, K., Sawada, M., Mishima, H., Takiyama, M., & Kikuchi, Y.
Organizer
ICPA18 (18th International Conference on Perception and Action)
Place of Presentation
The University of Minnesota, Minneapolis, US
Year and Date
2015-07-15 – 2015-07-18
Int'l Joint Research
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[Presentation] Engineering and “Collective Intention”2015
Author(s)
Naoe, Kiyotaka
Organizer
19th International Conference of the Society for Philosophy and Technology
Place of Presentation
Northeastern University, Shenyang, China
Year and Date
2015-07-03 – 2015-07-05
Int'l Joint Research
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[Presentation] 痛みの哲学2015
Author(s)
熊谷晋一郎
Organizer
第88回日本整形外科学会学術総会教育研修講演
Place of Presentation
神戸国際展示場(兵庫県神戸市)
Year and Date
2015-05-22
Invited
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