2013 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャル・キャピタルの政策含意-その醸成要因と地域差の研究
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24243040
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
稲葉 陽二 日本大学, 法学部, 教授 (30366520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 剛 日本大学, 文理学部, 教授 (10332751)
石田 祐 明石工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (20455554)
露口 健司 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (70312139)
西川 雅史 青山学院大学, 経済学部, 教授 (90334143)
石田 光規 大妻女子大学, 人間関係学部, 准教授 (60453495)
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Project Period (FY) |
2012-10-31 – 2016-03-31
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Keywords | 社会関係資本 / ソーシャル・キャピタル / 経済政策 |
Research Abstract |
ソーシャル・キャピタル全国調査(100地点1万票)の実施:有効回答3575票を得た。なお,本調査の内容については日本大学医学部倫理委員会の承認を得た。 データセットの作成:上記調査のデータを既存郵送法調査データと合わせてデータセットを作成した。サンプル数は過去2回の郵送法調査とあわせて7032票である。 上記データセットを用いた分析:結果の一部を「社会関係資本は毀損したか―2013年全国調査と2003年全国調査からみた社会関係資本の変化」として『政経研究』第51巻第1号に発表予定(印刷中)。 研究会の実施:公開研究会を3回実施。①6月30日(講師:林文氏,真鍋一史氏)②9月28日(講師:小山弘美氏,市田行信氏)③11月23日(講師:S.V.スブラマニアンハーヴァード大学教授,澤田康幸東京大学教授)。 公開ワークショップの開催:3月13日に「社会学と社会関係資本」をテーマに公開ワークショップ(講師:佐藤嘉倫東北大学教授,三隅一人九州大学教授ほか)を110名の参加者を得て開催した。研究代表者の稲葉より全国調査結果の概要を報告し,コメントを得た。 先行研究の一環として実施したソーシャル・キャピタル研究への批判論についての論考が,Inaba, Y. (2014) What’s wrong with social capital-critiques from social science, In Ichiro Kawachi, Tkao Sosi, S.V. Subramanian (Eds.) Global Perspectives on Social Capital and Health, Springer, pp.323-342.として公刊された。また,2013年3月15日実施のワークショップの内容は『絆を科学する』(ミネルヴァ書房)として2014年5月に刊行される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.先行研究の論文サーベイ:ソーシャル・キャピタルへの批判論と,過去に実施されたソーシャル・キャピタル全国調査の設問の検討を中心に本研究メンバー全員で実施した。 批判論を検討した論考は,Inaba, Y. (2014) What’s wrong with social capital-critiques from social science, In Ichiro Kawachi, Tkao Sosi, S.V. Subramanian (Eds.) Global Perspectives on Social Capital and Health, Springer, pp.323-342. として公刊された。 2.市町村別ジニ係数の算出:2003年までについては,研究分担者の西川が算出した市町村別の所得ジニ係数があるが,これに加えて2012年までのジニ係数を算出した。 3.全国調査の実施:10月に実施し有効回答3575票を得た。 4.研究会の実施:メンバー全員による研究会を3回実施し,本研究の方針,進捗状況報告,ソーシャル・キャピタル全国調査の設計について打ち合わせ,実施後の結果概要の報告と今後の研究活動の検討を行なった。同時に外部講師を招いた公開研究会を3回実施した。 5.公開ワークショップの開催:2014年3月13日に公開ワークショップを開催した。ソーシャル・キャピタル研究者に上記活動の成果を報告し,質疑応答の機会を得た。なお,23年度(2013年3月15日実施)のワークショップの内容は『絆を科学する』(ミネルヴァ書房)として2014年5月に刊行される。
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Strategy for Future Research Activity |
1.郵送法調査結果とWEB調査結果との違いの分析:全国レベルのSC調査は本研究における郵送法調査(2003 年内閣府調査,2010 年稲葉調査,2013年本件調査)のほか,WEB調査が,内閣府により2003 年と2005 年,2007 年日本総研調査,2008年稲葉・日本総研調査と計4回実施され,合計で11,000のサンプルを得ている。これら全ての調査実施機関から個票データの提供を得ている。WEB調査の回答者は,20 歳~79 歳全国民を母集団とすると,母集団より教育水準,収入が高く,若い。またSC構成要素の一つである社会全体への信頼は低い。回答者の属性とSCについてのWEB調査と郵送法調査の違いから,SC規定要因(主に教育,年収,年齢)の分析を行う。統計学的にWEB調査の一部を前年度に作成した郵送法データによるデータセットに追加できるかについて検討する。 2.地域別SCデータセットの作成:郵送法データセットから地域別SC配存量に関するデータを作成する。都道府県別のデータ作成を目指すが,データ数が不足する県については山陰,四国など地域ベースのデータとする。 3.マルチレベル分析によるSC関数の推計:平成24年に構築した基本モデルに基づき,公共財,クラブ財,私的財それぞれのSC関数の推計を行う。個人,市町村,都道府県の3 段階でのマルチレベル分析を稲葉と市田が実施する。 4.研究会の実施:上記1から4について,本研究メンバー全員と関連分野の研究者を講師に招き,研究会を開催する。 5.公開ワークショップの開催:年度末に公開ワークショップを開催する。SC研究者に上記活動の調査結果の概要を報告し,コメントを得る。同時にSC研究の最先端の報告の機会を設け,次年度以降の研究に反映させる。
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Research Products
(16 results)