2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24244026
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀧田 正人 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (20202161)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 宇宙線 / ガンマ線 / 100TeV / チベット / ミューオン / 水チェレンコフ / 空気シャワー / Knee |
Outline of Annual Research Achievements |
現有設備のチベット空気シャワー観測装置と本申請で完成予定の地下水チェレンコフ型ミューオン観測装置を連動する独創的な提案により、世界最高感度で100TeV領域宇宙ガンマ線放射天体の低雑音広視野連続観測を世界に先駆けて行う。銀河系内超新星残骸においてKneeエネルギー領域まで加速された原子核宇宙線が超新星残骸の周辺物質と反応し、生成された中性パイ中間子からの崩壊ガンマ線が100TeV領域ガンマ線となる。ミューオン観測装置を用いて、原子核宇宙線起源空気シャワーによる雑音とガンマ線起源空気シャワーによる信号を弁別する。 現在まで未同定の100TeV領域ガンマ線放射天体すなわち原子核宇宙線の起源を世界に先駆けて同定し、100TeV領域ガンマ線天文学を開拓すると共に標準的な原子核宇宙線の加速モデルに対する世界で初めての検証を目指す。本年度は特任助教を雇用し、モンテカルロシミュレーションや解析用ソフトウェエアの整備を行った。特に100TeV領域宇宙ガンマ線や背景雑音となる宇宙線事例に関する詳細なモンテカルロシミュレーションを行い、観測データとの比較が可能な状態となった。他方、連動実験開始後に約1年間の観測データが順調に蓄積され、これからモンテカルロシミュレーションとの比較が始まる。 また、空気シャワー観測装置と地下ミューオン観測装置に加えて、現在稼働中の空気シャワーコア観測装置との3重連動実験により、50-10000TeV領域一次宇宙線の元素組成に関する情報が系統誤差少なく観測できることが判明した。特に一次宇宙線中の陽子やヘリウム(軽元素成分)に関して精度よくエネルギースペクトルが観測可能となる。Kneeエネルギー領域宇宙線の元素組成は宇宙線物理学分野の謎のひとつであり、この3重連動実験により、大きな進歩が期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)