2012 Fiscal Year Annual Research Report
共役多孔性高分子による特異分子空間の創出と機能開拓
Project/Area Number |
24245030
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
江 東林 分子科学研究所, 物質分子科学研究領域, 准教授 (40302765)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 多孔性高分子 / 共役高分子 / 触媒 / 有機触媒 / 再利用 |
Research Abstract |
本研究では、多孔性高分子の分子設計を通じて、新奇な高分子構造体を構築、特異な機能を開拓することを目指した。具体的に、多孔性高分子の構造に触媒点を有する機能性ユニットを導入し、重合することにより、ナノチャンネルに触媒活性点を有する新奇な高分子ナノリアクターを合成した。壁に位置する触媒点は、重合により精密に制御することができ、その含量、密度などを設計通りに、構築する手法を開拓した。また、多孔性高分子の骨格構造を変えることで、異なる骨格を有する多孔性高分子触媒の合成にも成功した。 これらの触媒を用いて、水中で働く有機触媒機能について検討した。開いたナノチャネル構造を有するため、反応物を濃縮することができ、小分子触媒に比べて、効率を著しく向上した。触媒の不斉選択性を検討したところ、小分子触媒と匹敵する不斉選択性が得られた。これは、触媒点がナノチャンネルの壁に位置し、その不斉選択性が維持されていることを示唆している。 これらの触媒は、容易に反応系から分離し、濾過することで単離し、また、溶媒で洗浄することにより触媒の再利用が可能である。実際、これらの多孔性触媒は触媒機能を維持したまま何回も再利用することができた。 さらに、カラムに積めることができ、フロー反応システムを構築した。実際、フロー反応システムは24時間連続運転ができ、不斉選択性を保ったまま反応を促進し続けることができた。すなわち、本研究で開拓した触媒反応場は、触媒点を精密に制御でき、開いたナノチャンネルにおいて反応を促進し、また、再利用やフローシステムの構築にも適用できる新奇な多孔反応場の構築に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り、研究が進んでおり、国際的に注目される成果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、計画通り、実験研究を行い、推進していく予定である。
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Research Products
(2 results)