2014 Fiscal Year Annual Research Report
巨大誘電率をもつ酸窒化物ペロブスカイトにおける機能化プロセシング
Project/Area Number |
24245039
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉川 信一 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10127219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本橋 輝樹 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00323840)
鱒渕 友治 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80466440)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 無機材料化学 / セラミックス / 酸窒化物 / 誘電体物性 |
Outline of Annual Research Achievements |
酸窒化物ペロブスカイトSrTaO2Nでは、窒化物イオンN3-がTa5+の周りにシス型に配位してTaO4N2八面体を形成し、これが誘電性を発現する原因となっている可能性がある。その焼結プロセスでは1500℃程度の加圧窒素雰囲気中では95%以上に緻密化するものの、窒素を一部分放出し黒色化して導電化する。 本年度には1)この導電化した生成物の結晶構造を精密化し、もとのペロブスカイトと同様ではあるもののシス型配位の秩序構造が乱れて正方晶化率が低下し、正方晶と立方晶が混在することを明らかにした。2)SrCN2の錠剤をSrTaO2Nを圧結した錠剤の上に置き窒素中1000℃10時間保持すると、70%以上に緻密化し褐色のままの部分も残り、有効な焼結助剤となる可能性を見出した。3)これまではSr2Ta2O7をアンモニア気流中で窒化して合成してきたSrTaO2Nを、SrCO3とTa3N5の混合物を窒素中1000℃まで昇温するとほぼ単一相のSrTaO2Nが生成した。4)LaTiO2Nの中性子回折データは斜方相I-1で解析できた。陰イオンのサイト占有率からは、SrTaO2Nと同様に窒化物イオンがシス型の配位構造をもつと考えられた。また窒素の部分放出し始める温度は900℃付近で、SrTaO2Nよりもやや低温化した。 これらの実験結果より、これらの酸窒化物ペロブスカイトの緻密な焼結体を得るためには、窒素の部分的な放出が始まるよりも低温での液相焼結、またはSrCN2にみられるようなストロンチウムと窒素を同時に補充する焼結助剤を必要とすることが分かった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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