2014 Fiscal Year Annual Research Report
スパイラルモータを用いた人に優しい運動支援システムの基盤技術開発
Project/Area Number |
24246047
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
藤本 康孝 横浜国立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60313475)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 篤男 横浜国立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80186139)
下野 誠通 横浜国立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90513292)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | アクチュエータ / 電気機器 / モーションコントロール / スパイラルモータ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、短リード長スパイラルモータの開発を行い、基礎特性の測定を行った。測定したインダクタンスは解析値とほぼ一致することが確かめられた。また、推力密度向上のためクローポール型スパイラルモータを提案し、電流密度・巻線占積率の条件が等しい場合、従来のスパイラルモータと比較して40%の推力向上が可能であることを有限要素解析により明らかにした。 また、スパイラルモータの特性を活かした人との接触を前提とした機械-人間系の制御システムとして、スパイラルモータを用いたマニピュレータの試作を行った。この装置を用いてセンサレス力制御系を構築し、外力に対するバックドライブ実験に成功した。また、スパイラルモータの制御の要となるギャップ制御系において、応答を改善する新しいゼロパワー制御を提案し、シミュレーションと実験により有効性を示した。 これらの成果に関して、IEEE IECON-2014、IEEJ SAMCON-2015、 電気学会メカトロニクス制御研究会、電気学会産業応用部門大会、日本ロボット学会学術講演会にて発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題では、将来の少子高齢化社会における作業支援および介護支援を可能にする、小型高推力スパイラルモータを用いた安全な運動支援システムの開発を目的としている。具体的には、人との接触を伴う機械システムにおける人との衝突時の衝撃力の低減、およ び、パワーアシスト制御における微小力制御の実現を目指している。3年目である2014年度は、前年度に引き続き運動支援システムに適用可能な小型スパイラルモータの開発とその高精度運動制御に注力しており、おおむね計画通りの進捗が見られた。特に、高密度のスパイラルモータの設計・解析・実機開発について、従来機よりも大幅な推力密度の向上に目途がついた点は重要である。 また、スパイラルモータの磁気浮上制御、ゼロパワー制御、位置制御、力制御の性能向上に成功した。 以上から、当初の計画通りに研究が進捗している。
|
Strategy for Future Research Activity |
最終目標である、スパイラルモータの特性を活かした人との接触を前提とした機械-人間系の制御システムの研究開発を行う。スパイラルモータを筋駆動用アクチュエータとして組み込んだロボットアームを用いて、人間系との協調制御系の構築を行う。さらに人との衝突時の衝撃力の低減法について引き続き検討を行う。スパイラルモータの力制御系の広帯域化に基づき、能動的な衝撃力緩和制御を実現する。また、併せてスパイラルモータを用いることで従来技術では困難であった微小力のアシストおよび大きな力のアシストを実現するパワーアシスト制御を開発する。
|
Research Products
(16 results)