2014 Fiscal Year Annual Research Report
次世代自動車の普及に伴う新しい道路課金制度の提案とその定量的評価
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24246087
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森川 高行 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (30166392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 俊行 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (80273465)
三輪 富生 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (60422763)
佐々木 邦明 山梨大学, 総合研究部, 教授 (30242837)
倉内 慎也 愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (90314038)
金森 亮 名古屋大学, 未来社会創造機構, 准教授 (40509171)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 交通需要マネジメント / 道路課金 / 次世代自動車 / 受容性 |
Outline of Annual Research Achievements |
ガソリンベース課金による道路財源の確保は、電気自動車の普及によってやがて破綻する。一方で、運輸部門の大幅なCO2排出量削減には電気自動車の普及を含むさまざまな交通マネジメントにおける経済的誘導策も不可欠である。本研究は、自動車の購入・保有・利用に関する現行の税制度を抜本的に見直し、道路の整備と維持管理、CO2排出量削減、都市部の渋滞緩和を同時に達成する道路課金制度を提案し、その有効性等を評価することを目的とする。今年度は、高速道路の交通量の変動を予測するモデルの検討、次世代自動車の普及先として有力なカーシェアリングの利用実態分析、道路課金の受容性分析を行った。 高速道路の交通量の変動を予測するモデルについては、近年の時系列データの整備を活かして、時系列変動を考慮したSARIMAモデルやGARCHモデル等の時系列分析手法について、実データに当てはめてその有効性を確認した。観測データとモデルの融合について、実データを用いて実証的な検討を行い、シミュレーションを全国的に行うのは困難であるが、局所的な変動については有効であることを確認した。 カーシェアリングの利用実態分析では、名古屋市内で展開されている走行軌跡データから利用パターンを分析、さらに利用目的推計を行い、今後の料金施策やステーション開設について検討した。 道路課金の受容性について、ロードプライシングの導入を検討しているジャカルタ(インドネシア)と名古屋での評価構造の違いについて分析を行った。その結果、ジャカルタでは、名古屋とは反対に、他者の賛成率が個人の賛成率に影響されないことなどが明らかとなった。また、使途や課税額が異なるガソリン税制を幾つか想定したインタビュー調査データを用いて、環境税等の自動車利用課金制度に対する受容意識構造の分析を行った結果、普段の自動車利用が少ない人の方が自由侵害感が有意に高い等の知見を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに進んでおり、論文発表等積極的に進めていることから、おおむね順調と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は最終年度となるため、成果の取りまとめや論文発表等の成果の公表にもさらに力を入れていく。
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Research Products
(13 results)