2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24246102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石田 清仁 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (20151368)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貝沼 亮介 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20202004)
大沼 郁雄 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20250714)
大森 俊洋 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60451530)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 粒成長 / 液相ピン止め / Zener効果 / 2相鋼 / 低融点酸化物 / 偏晶合金 |
Research Abstract |
偏晶型合金の粒成長の実験を行い、次の結果を得た。 1.予め冷間加工を施したFe-Bi、Zn-Bi、Al-Bi及びAl-Sn合金を再結晶及び結晶粒成長させたところ、母相結晶粒内には微細な液相粒子が分散していた。また、粒界移動に伴い無析出物帯及び粒界状粗大粒子が形成されていた。 2.予め冷間加工を施したFe-In、Al-In、Al-Bi、Al-Pb合金を再結晶及び結晶粒成長させたところ、母相粒内には液相粒子が存在していなかった。大部分の粒子は粒界上特に3重点上に存在していた。さらにこれらの合金の粒成長に関して速度論的解析を行い次の事がわかった。 3.粒内に微細に分散した液相粒子はマトリックス中の溶質元素の体拡散により成長し、3乗則により整理する事ができる。 4.結晶粒界上に存在する粒子の成長機構は組織形態及び体積分率により変化する。PFZ形成型の場合、粒界上の粒子は粒界拡散に従い成長し、4乗則により整理できる。 5.3重点凝集型の場合、体積分率が少ない場合は界面拡散に従い成長するため4乗則に従い成長するが、体積分率が大きくなるにつれ、液相中の拡散が支配的になり3乗則により整理できる。 6.組織形態には違いがあるものの、いずれの組織形態の合金においても著しく結晶粒成長が抑制されることが判明した。 7.Zn-Bi合金における結晶粒成長過程に関して、高温ステージを用いたその場観察を行った。粒界移動とともに液相Bi粒子が引き摺られながら移動していく様子や、移動する粒界上にて液相Bi粒子が著しく粗大化する様子が観察された。また、粒界の曲率とは反対方向へと粒界が移動する様子が観察された。よって、粒界移動に伴い無析出物帯が形成されるような合金系の場合、粒界移動の駆動力としてGibbs-Thomson効果以外の力が作用しうることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の実験計画にほぼ沿って実験が遂行するとともに、粒成長のメカニズムの解析も予想以上に順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の実験計画に沿って今後も推進していく予定である。そのための技術職員も確保している。
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Research Products
(2 results)