2014 Fiscal Year Annual Research Report
電磁力による惑星大気飛行体周りの弱電離プラズマ流の制御技術の確立とその先端的展開
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24246139
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
安部 隆士 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 専任教授 (60114849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 広敬 龍谷大学, 理工学部, 准教授 (20313934)
山田 和彦 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (20415904)
西田 浩之 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60545945)
葛山 浩 山口大学, 理工学研究科, 准教授 (80435809)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 極超音速流れ / プラズマ / 再突入宇宙機 / 磁気相互作用 / 流れ制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
惑星大気を高速で飛行する宇宙機は、地球低軌道からの再突入機や、惑星探査のための大気突入機など様々な応用がある。そのような機体では耐熱構造が必要不可欠であり、その軽量化、確実性の増大など、大幅な改善を必要とする。この研究では、そのような大幅な改善を可能とする、磁気を利用した高温流れの制御技術の解明と確立を目指す。 原理的には、宇宙機回りに磁気を配備し、その磁気と宇宙機周りの高温弱電離気体流れとの干渉を利用するが、適切な磁気の強度、配位に対する知識を獲得する必要があるのみならず、複雑形状を有する宇宙機周りの衝撃波‐衝撃波干渉などを含む複雑流れの適切な制御に積極的に利用する手段についても明らかにすることを目的とする 具体的研究では、流れ場を実飛行環境により近づける工夫を行い、試験模型周りの流れ場の詳細を計測するとともに、抗力や熱伝達についても把握する。また、小型超伝導マグネットも利用して多様な磁界配位の形態を実現できる模型を用いて、最適な磁気シールド効果の可能性を解明する。 今年度は、膨張波管(エクスパンションチューブ)による、より飛行環境に近い気流における実験において、抗力の測定の確立をめざすとともに、磁気との干渉効果による抗力増強効果が改めて確認された。これにより、実飛行環境での応用の目処がついたものと考える。また、磁気との干渉効果を高めるためのシーディング法についての試みを行い、次年度以降の研究方針を立てることが出来た。さらに、飛行実験の方策についても検討を進め、効果的な磁場配位を見出だした。これにより、超伝導磁場発生装置なしの飛行実験の目途を付けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最終年度での取りまとめとなる核となる結果が得られつつあり、当初の目標を達成できる目処がついているため。
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Strategy for Future Research Activity |
実験的アプローチと数値解析的アプローチを融合することにより、磁気を利用した高温流れの制御技術を解明し、確立していく。実験的には、流れ場を実飛行環境により近づける工夫を行い、試験模型周りの流れ場の詳細を計測するとともに、抗力や熱伝達についても把握する。また、多様な磁界配位の形態を実現できる模型を用いて、最適な磁気シールド効果の可能性を解明する。実験と並行して、数値解析により、実験結果の検証を行うとともに、それを補完する知見を得て技術の完成を目指し、先端的展開を進める。
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Research Products
(13 results)