2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24247025
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松本 邦弘 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70116375)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 遺伝学 / 再生医学 / シグナル伝達 / 神経科学 / 脳・神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、神経軸索再生におけるsvh-2発現誘導を行うシグナル経路を新たに見出し、その解析を主に行った。まず、昨年度まで解析を進めていたsvh-6遺伝子の解析を行い、SVH-6がSH2ドメインを介してSVH-2と結合して機能することにより、神経軸索再生を制御することを明らかにした。また、新たなsvh遺伝子についても解析を行い、その結果Etsドメインを持つ転写因子ets-4が神経軸索再生に必要であることを見出した。ets-4は切断神経において細胞自律的に機能しており、その変異体では神経切断によるsvh-2遺伝子の発現誘導が起こらない。ets-4変異体の神経軸索再生率の低下は、svh-2遺伝子を別のプロモーターにより恒常的に発現させることで抑圧される。よって、ets-4が神経軸索再生において切断依存的なsvh-2の発現誘導に必要であることが示唆された。さらなる解析から、ETS-4がPKAによってリン酸化されること、PKAの上流因子であるアデニル酸シクラーゼの変異体において神経切断によるsvh-2の発現誘導が起きないこと、そしてその表現型はリン酸化模倣型のETS-4の発現により抑圧されることを見出した。さらに、リン酸化模倣型のETS-4を発現させただけではsvh-2の発現誘導は起こらず、その発現がなおも神経切断依存的であったことから、cAMP-ETS-4経路に加えてもう一つ別の経路が神経切断によるsvh-2の発現誘導に必要であると想定された。そこで、その経路を探索したところ、Ca2+ーDLK-1ーCEBP-1経路がそのもう一つの経路であることが判明した。以上の結果から、cAMP-ETS-4経路とCa2+-DLK-1ーCEBP-1経路の両方が、神経軸索切断によるsvh-2発現誘導に必要であることが明らかになった。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(10 results)