2014 Fiscal Year Annual Research Report
細胞膜上マクロ構造体の形成と機能の機構:1分子イメジングによる解明
Project/Area Number |
24247029
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
楠見 明弘 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 教授 (50169992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠井 倫志 京都大学, 再生医科学研究所, 助教 (20447949)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 細胞生物物理 / 1分子計測・操作 / メゾスコピック系 / 生体分子 / 細胞膜の動的構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞膜上には、直径が500nmを超えるマクロ構造体が多数存在し、重要な機能を果たしている。本研究では、主に接着斑(FA)をとりあげ、微細構造と、形成・分解の制御機構を解明することを目的とした。この研究を、シナプスの構造形成にも敷衍して解明を進めた。これらは全く分かっていなかったが、我々は、構成分子のリクルートや交換を、3種分子同時・世界最速の1分子イメジング法という、世界をリードする生細胞1分子観察法を用いて研究を開始し、その結果、解明が急激に進み始めた。これらの構造体は、今まで信じられていたようなタンパク質の巨大集積体ではなく、100ナノメートル未満の直径を持つ小さな島のようなタンパク質集合体が、数100ナノメートル程度の隙間をあけて集まってできる『群島』構造をとっているということが分かりはじめた。細胞膜上には、これら以外にも多様なマクロ構造体が存在するが、これらのマクロ構造体の形成原理と機能の機構には、共通の基本戦略・原理があり、基本的に群島構造で理解できると考え、この解明を進めてきた。 本年度は、膜貫通型で細胞外マトリックスの受容体であるインテグリンのリクルートの過程を検討し、インテグリンは、群島の島の間の流動性膜内を拡散運動することによってFA内に入り、動的にFAタンパク質の島に結合することが明らかになった。すなわち、インテグリンは、動的に、細胞外マトリックスと細胞質のアクチン線維を結合していることが明らかになった。また、FA域内の流動性膜がアクチン膜骨格によって仕切られていることが分かった。さらに、後シナプスにおける細胞膜分子の動態を検討し、そこにある様々な神経伝達物質受容体と膜裏打ちタンパク質の1分子動態の解明を進めた。その結果、検討したすべての分子が、動的に常にターンオーバーしていることが明らかになった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)