2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24248004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Iwate Biotechnology Research Center |
Principal Investigator |
寺内 良平 公益財団法人岩手生物工学研究センター, 生命科学研究部, 研究部長 (50236981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小内 清 名古屋大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (00402454)
石浦 正寛 名古屋大学, 学内共同利用施設等, 教授 (20132730)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | QTL / 全ゲノム解析 / イネ / 次世代シーケンス / シーケンス / 耐病性 / シロイヌナズナ / 病原菌 |
Research Abstract |
主要作物イネの遺伝的改良を目標として、次世代シーケンサーによる全ゲノム解析と新技術「QTL-seq法」により、迅速に有用形質を支配する量的遺伝子座(QTL)を単離同定することを目標とした。さらに、名古屋大学石浦正寛研究室開発の世界最先端の生物発光リアルタイム計測技術とQTL-seq法を併用することにより、耐病性信号伝達系に関与する遺伝子群を網羅的に同定単離することを目指す。本課題の成功は、イネのみならず作物全般、生物全般において、表現型の差に寄与する遺伝子の自然変異を同定する技術として画期をもたらすと考えられる。こうした方針の下、平成24度は、以下の研究を実施した。 1. QTL-seq法の開発と利用: 全ゲノム解析により、人為選択、自然選択を受けたゲノム領域を解明する手法「QTL-seq法」を開発した。イネを材料として、圃場抵抗性の優れる系統(Nortai)と劣る系統(ひとめぼれ)の交配後の分離集団(Recombinant Inbred Lines)において、圃場抵抗性の優れる子孫系統と劣る子孫系統のDNAをバルクして全ゲノムシーケンスすることにより、圃場抵抗性を支配する遺伝子の座上するゲノム領域を同定した。(Takagi et al. 2013, Plant J.)。さらに、複数の交配組み合わせにおいて、迅速なQTL同定に成功した。 2. 発光レポータ-遺伝子によるイネおよびシロイヌナズナ形質転換系統の作出: 耐病性遺伝子プロモータの下流に発光レポーター遺伝子を連結したコンストラクトを用いて、イネおよびシロイヌナズナの形質転換を実施した。今後得られる予定の形質転換系統と他の系統を交配し、F2世代でレポーターの活性に基づいて子孫を分類し、QTL-seq法を適用して耐病性遺伝子プロモータ活性を制御する上流因子を同定する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
所期の計画に従い、着実に研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
1. イネおよびシロイヌナズナを材料にして、発光レポーターを発現する系統と、多様な系統の交配を実施し、 後代の系統群にQTL-seq法を適用して、信号伝達系因子のQTLを同定する。 2. 基準配列の無い生物においてQTL-seq法を適用するための新技術を開発する。
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Research Products
(7 results)