2014 Fiscal Year Annual Research Report
植物群落の時空間機能情報の遠隔モニタリングと解析評価手法に関する研究
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24248043
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大政 謙次 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (70109908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 庸 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (00323486)
細井 文樹 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (80526468)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | リモートセンシング / 画像計測 / 植物 / 蒸発散 / 光合成 / クロロフィル蛍光 / 環境影響 / 情報工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、新たに購入したマルチコプター(UAV)に、同じく今年度購入したマルチスペクトルカメラと既存のサーマルカメラ、カラーカメラを同時搭載し、マルチコプターの飛行の安定度を調べるとともに、3台のカメラを用いた同時観測を行った。その結果、多方向から、これらの画像を安定して得られることが確かめられた。また、マルチコプターからのマルチステレオ法による観測画像をもとに、建物や農地、植物などの3次元モデルの構築が可能であることがわかった。また、実験室での3次元形状計測のためのマルチカメラシステムを製作し、実際に植物の3次元計測を行った。その結果、この手法の有効性が確かめられた。次年度以降、これらの精度検証を行う予定である。 一方、フラウンホーファー線による太陽光クロロフィル蛍光計測の研究では、前年度に引き続きGOSAT衛星データの解析を行い、O2Aの近くの太陽光起源の幾つかのフラウンホーファー線が蛍光解析に使用できることを明らかにした。そして、フラウンホーファー線の深さが深いほど、蛍光計測の精度が向上することを明らかにした。また、地上での高波長分解能分光システムを用いて、O2Aバンドでの飽和パルス法による計測により、太陽光下でのクロロフィル蛍光パラメータの解析を可能にした。次年度以降、その精度検証と生育状態の異なる植物の解析に適用する予定である。 植生指標と地表面温度画像を用いた蒸発散指標の開発と検証に関しては、前年度に引き続き、関東平野北部の解析を行った。また、地上ライダーを用いた植物の3次元形状に関する野外計測を実施し、特に、広葉樹における葉傾斜角の解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
植生指標と地表面温度画像を用いた蒸発散指標の研究、フラウンホーファー線による太陽光クロロフィル蛍光計測の研究、ライダーによる3次元形状計測の研究などの成果が順調に出ている。また、本年度からマルチコプター(UAV)を用いて、マルチスペクトルカメラやサーマルカメラ、カラーカメラによる同時観測なども実施しおり、概ね当初計画通り順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで、概ね順調に研究が進展しているので、これまでの成果を検証しながら成果を発表していく予定である。また、マルチコプター(UAV)を用いた観測などによる複合観測などを実施し、これまでの研究を発展させる予定である。
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