2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24249018
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
仲野 徹 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (00172370)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 小分子RNA / ミトコンドリア / GPAT2 / piRNA |
Research Abstract |
生殖細胞特異的な小分子RNAであるpiRNAの生合成機構を解析するため、生殖系列の幹細胞であるGS細胞(Germline Stem 細胞)を使った実験系をたちあげた。piRNA産生に必須な遺伝子であるMILI(mouse miwi like)の遺伝子を欠損するGS細胞を樹立した。その細胞と、さらにMILIを導入して作成したMILI回復細胞を比較することにより、GS細胞は、piRNA合成の前半において機能することが明らかになった。そのMILI回復細胞を用いることにより、MILIが結合してpiRNA産生に関与するタンパクがあるのではないかと考え、MILIと共免疫沈降するタンパクのマス解析をおこなった。 そのなかから、GPAT2 glycerol-3-phosphate acyltransferase 2(GPAT2)というミトコンドリア外膜に存在するタンパクの機能解析をおこなった。GPAT2遺伝子をノックダウンしたGS細胞を作成したところ、piRNA産生が著しく低下したことから、GPAT2は、piRNA合成の初期段階において機能することが明らかになった。GPAT2は、リゾフォスファチヂン酸の生合成に必要な酵素であることから、次に、GPAT2の酵素活性がpiRNAの産生に必要かどうかの解析をおこなった。GPAT2遺伝子をノックダウンした後、酵素活性を欠損するGPAT2遺伝子を導入したところ、piRNAの産生が回復した。このことから、GPAT2の酵素活性はpiRNA合成に不要であること、おそらく、GPAT2が何らかの足場としてpiRNAの生合成に関与していることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究業績の概要に記したとおり、piRNA合成に必須なタンパクを一つ同定し、その機能解析をおこなうことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
GS細胞におけるGPAT2の機能解析をおこなったので、今後は、GPAT2の生体内における機能を解析していく。
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[Journal Article] GPAT2, a mitochondrial outer membrane protein, in piRNA biogenesis in germline stem cells2013
Author(s)
Shiromoto Y, Kuramochi-Miyagawa S, Daiba A, Chuma S, Katanaya A, Nishimura K, Ohtaka M, Nakanishi M, Nakamura T, Yoshinaga K, Asada N, Nakamura S, Yasunaga T, Kojima-Kita K, Itou D, Kimura T, Nakano T
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Journal Title
RNA
Volume: 19
Pages: 803-810
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Targeted gene silencing in mouse germ cells by insertion of a homologous DNA into a piRNA generating locus.2013
Author(s)
Yamamoto Y, Watanabe T, Hoki Y, Shirane K, Li Y, Ichiiyanagi K, Kuramochi-Miyagawa S, Toyoda A, Fujiyama A, Oginuma M, Suzuki H, Sado T, Nakano T, Sasaki H.
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Journal Title
Genome Res
Volume: 23
Pages: 292-299
DOI
Peer Reviewed
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