2014 Fiscal Year Annual Research Report
培養骨髄細胞を併用した脚延長術の基礎実験ー医師主導型治験開始と効率化の基礎研究ー
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24249076
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石黒 直樹 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20212871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 正明 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院教授 (70283439)
西田 佳弘 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50332698)
鬼頭 浩史 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40291174)
酒井 忠博 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (60378198)
加藤 勝義 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80595520)
三島 健一 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座助教 (40646519)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 骨髄幹細胞 / RUNX2 / 骨芽細胞 / 脚延長 |
Outline of Annual Research Achievements |
非臨床試験の実施:安全性試験に関わるデータセットの見直しを行った。反復投与試験のデータ構築に取りかかった。更に現在までの臨床データのレビューを行い、長期の安全性について問題が無いことを蓄積症例で確認した。 臨床研究の実施:大腿骨、下腿骨を対象として臨床研究を継続している。プロトコルの変更申請を行い、反復投与が可能となった為に反復投与の前向き研究データ収集を行った。本年度分について問題事例は無い。研究期間内に早期の骨癒合が起こり、延長継続を目的に再度骨切りが必要になった症例が発生した。効果安全委員会にて審議を行い、研究の継続には問題が無いとの判定結果を受け、研究を継続した。臨床研究の組み込みは順調に進み、目標30例に対して、本年度末では29例に達した。本年度中に規制当局と医師主導型治験の開始、もしくは現在の前臨床・臨床データセットでもって医療保険の認可の可能性を議論する予定である。 施設基準の更新:調製する培養骨髄細胞をGMP基準に準拠して院内製造できる能力を有する事の証明についてISO 13485の更新審査を受け、更新が認可された。当院はTR拠点としての支援も受けており、臨床研究支援さんターの全面的支援を受けている。臨床研究は臨床研究支援センターの機能により高いレベルで遂行された。 基礎研究の実施:RUNX2活性化化合物(特願071264.PCT出願済み)は担体と組み合わせて骨補填材料として開発を進めた。材料メーカーとの共同研究で試作品の提供を受けて動物実験を行った。担体からの溶出に問題があり動物実験では濃度が想定外に高くなる事が確認された。担体からの溶出試験を検討し直す予定。FGFrecepter3のシグナルを抑制する化合物の探索に成功した。この化合物の効果をモデル動物で確認した(Endocrinology 2014).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非臨床試験:安全性試験に関わるデータセットの見直しを行った。反復投与試験のデータ構築に取りかかった。更に現在までの臨床データのレビューを行い、長期の安全性について問題が無いことを蓄積症例で確認した。反復投与例の長期安全性についても問題がない事を確認した。安全性関わる非臨床・臨床データは順調に蓄積されている。 臨床試験:当初プロトコルの変更が認可され、下腿骨延長後の大腿骨延長が可能となった。これにより反復投与症例の前向き試験が可能となった。一例に骨形成の予想外の促進による早期閉鎖が起こった。効果安全対策委員会での症例検討において、研究継続には問題が無いとの判断を得た。再度、監督官庁と接触を予定している。プロトコルの見直しがあって開始が遅れたが、対象患者のリクルートも順調に進んでいる。5例ずつ効果安全委員会での審議、厚生労働省の報告を行っているが、病院の支援を受けつつ進めている。臨床研究は順調に進み30例目標で本年度29例の症例組み込みとなった。 新規治療開発・基礎研究:RUNX2の発現増強物質の臨床使用について企業との受託研究契約を結んだ。臨床開発には更に巨額の研究費を必要とするので企業と共同して公的研究費(A-STEP)の獲得を目指したが、採択に至らなかった。指摘された改善事項(至適濃度)を修正し、再度申請する予定である。創薬基盤研究所との面会からは助言を得たが研究支援には至らなかった。 新たにFGFrecepter3シグナルを抑制する新規化合物を見出した(出願2013-047426 PCT出願WO 2014/141847 A1)。この薬剤の動物実験を行い、有効性を確認した。臨床開発を目的に公的資金の獲得、企業との連携を模索し、数社と接触した。 設備の課題:設備、組織の課題はそれぞれISO再認定、TR拠点・臨床中核拠点のサイトビジットを受けて、ほぼ解決された。
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Strategy for Future Research Activity |
非臨床試験:申請に必要なデータセットの確認作業を行う。 臨床試験:臨床研究は順調に進み、それを厚生労働省に報告している。出口戦略の議論を本格化する。出口戦略の構築を目的に情報収集を行い、企業との連携を模索しているが、現状では協議レベルに留まっている。産業化の目途を立てることを主眼とする。患者の会(つくしの会)の支援も受けているので、目標症例数は達成可能と判断する。本年度早期に臨床試験を終了し「培養骨髄細胞移植の併用による骨延長術」について医療としての適切性の審査を行う「承認審査」の可能性につきPMDAの相談を再開する。開発経費の面から高度医療からの保険収載の可能性についても探る。 新規治療開発・基礎研究:RUNX2化合物の除放化を可能とする骨補填材料を医療材料として開発することについてPMDAと相談を開始する予定である。他に類を見ない高機能医療材料としての開発を目指す。開発研究費に再度A-Stepの申請を行う。 組織・設備の課題:現在の先進医療を継続する為の組織整備に問題はなく、更に自施設での医師主導型治験を行うについても施設面では問題ない。
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[Journal Article] Mutations in PCYT1A, encoding a key regulator of phosphatidylcholine metabolism, cause spondylometaphyseal dysplasia with cone-rod dystrophy.2014
Author(s)
Hoover-Fong J, Sobreira N, Jurgens J, Modaff P, Blout C, Moser A, Kim OH, Cho TJ, Cho SY, Kim SJ, Jin DK, Kitoh H, Park WY, Ling H, Hetrick KN, Doheny KF, Valle D, Pauli RM.
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Journal Title
Am J Hum Genet
Volume: 94(1)
Pages: 105-112
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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