2016 Fiscal Year Annual Research Report
Archaeological Studies on the Social and Religious Changes in the Palestinian Cities
Project/Area Number |
24251015
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
杉本 智俊 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (80338243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 啓介 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 研究員 (00573453)
渡部 展也 中部大学, 人文学部, 准教授 (10365497)
菊池 実 東京基督教大学, 神学部, 准教授 (20296354)
西山 伸一 中部大学, 人文学部, 准教授 (50392551)
岡田 真弓 北海道大学, 創成研究機構, 特任助教 (80635003)
間舎 裕生 慶應義塾大学, 文学部(三田), 講師(非常勤) (00733114)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ベテル / パレスチナ / 一神教 / 都市 / 教会堂 / 墓 / 文化遺産 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ベイティン遺跡の発掘調査を通してイスラエル都市の社会的、宗教的変化を捉えることが目的であった。この遺跡は、旧約聖書でアブラハムやヤコブが重要な宗教体験をし、北イスラエル王国の国家聖所「金の子牛の高き所」の置かれたベテルの町とされているからである。 調査の結果、ベイティン村には古代都市の遺跡であるテルの他、ネクロポリス、大型貯水池、ブルジュ・ベイティンと呼ばれる独立した地区など多種多様な遺跡が散在していることがあきらかとなった。そのため、まず村全体の地形図を作成し、表面調査によって遺構の分布図を作成した。パレスチナ自治区では過去50年ほどほとんど考古学的調査が行われてこなかったので、こうした基礎的な情報自体が大きな意味を持つ。 ネクロポリス地区では120基ほどの竪坑墓と横穴墓を確認し、3基の竪坑墓と2基の横穴墓を発掘した。竪坑墓は移行期青銅器時代のもので、アブラハムらの背景を考える上で重要な情報となる。横穴墓はローマ時代のユダヤ人のものであるが、鉄器時代の墓の再利用らしいことがわかった。ユダヤ人の伝統の継続性を考える上で意義がある。 ブルジュ・ベイティン地区にはアブラハムやヤコブの記念教会があったという伝承が存在したが、発掘前には塔があるだけで、教会堂は確認されていなかった。しかし、発掘の結果、塔の周囲から壮麗な記念聖堂を持つ大型の教会堂(40mx28m)が出土した。このことにより、ビザンツ時代に聖書の出来事をもとにこの場所が聖地化されるプロセスを捉えることができた。また、その後の十字軍時代やマムルーク朝時代にこの教会堂が改変されつつも継続されている様子を把握することもできた。 2016年4月には、パレスチナ人考古学者たちを招聘して国際シンポジウムを開催し、ベイティン遺跡調査の成果を公表、検討した。また、それを文化遺産として利活用する可能性についても議論した。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
MoTA-DACHは、パレスチナ自治政府Minitstry of Tourism and Antiquities, Department of Antiquities and Cultural Heritageの略称です。
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[Presentation] "Bethel in the Bible"2016
Author(s)
Keisuke Takai
Organizer
International Symposium Archaeology of the Palestinian Territories: Current State and Future Perspectives
Place of Presentation
Keio University (Tokyo, Minato-ku)
Year and Date
2016-04-30
Int'l Joint Research
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[Presentation] Tombs at Wadi et-Tawaheen"2016
Author(s)
Minoru Kikuchi
Organizer
International Symposium "Archaeology of the Palestinian Territories: Current State and Future Perspectives"
Place of Presentation
Keio University (Tokyo, Minato-ku)
Year and Date
2016-04-30
Int'l Joint Research
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[Presentation] "Byzantine Church at Burj Beitin"2016
Author(s)
Hiroo Kansha
Organizer
International Symposium "Archaeology of the Palestinian Territories: Current State and Future Perspectives"
Place of Presentation
Keio University (Tokyo, Minato-ku)
Year and Date
2016-04-30
Int'l Joint Research
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