2014 Fiscal Year Annual Research Report
新自由主義改革後の国家社会関係─中南米における社会支出予算決定過程の比較研究
Project/Area Number |
24252005
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村上 勇介 京都大学, 地域研究統合情報センター, 准教授 (70290921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 高 中部大学, 国際関係学部, 教授 (10217044)
内田 みどり 和歌山大学, 教育学部, 教授 (10304172)
二村 久則 名古屋大学, 国際開発研究科, 名誉教授 (30156939)
浦部 浩之 獨協大学, 国際言語文化学部, 教授 (30306477)
高橋 百合子 神戸大学, その他の研究科, 准教授 (30432553)
住田 育法 京都外国語大学, 外国語学部, 教授 (40360242)
出岡 直也 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (50151486)
遅野井 茂雄 筑波大学, 人文社会科学研究科(系), 教授 (60257441)
狐崎 知己 専修大学, 経済学部, 教授 (70234747)
新木 秀和 神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (80276039)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 政治過程 / 国家社会関係 / ポスト新自由主義 / ラテンアメリカ / 国際研究者交流 / 政治学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終段階にあたる本年度は、現地での補足調査を実施するとともに、他地域との予備的な比較による理論化の方向性を考察した。補足調査は、前年度の中南米に関する比較研究をまとめる段階で発見された必要性に応じて実施した。補足調査の結果を受け、中南米に関する研究成果と分析枠組みの完成度を確認した。そして、年度の後半に中東欧地域との比較研究を行い、調査研究の結果と比較分析枠組みの一般化の方向性を探求した。調査分析対象国は、アルゼンチン、ブラジル、ボリビア、チリ、コロンビア、キューバ、エルサルバドル、エクアドル、グアテマラ、メキシコ、ニカラグア、ペルー、ウルグアイ、ベネズエラの14ヶ国であった。 社会支出の制作過程に関する本研究の分析は、主要な先行研究が提起する新自由主義期とポスト新自由主義期の間の断絶ではなく、一定の連続性が存在することを示している。おおむね、1980年前後の民主主義体制への移行以降に政策過程に対して強く関わった政党や利益団体が形成した社会支出のあり方が、新自由主義改革の影響を受けつつも、多くの場合、大きく改編されることはなかった。1980年代という初期の段階において影響力を有した主要アクターの勢力配置は、それまでの近代化、工業化による階層的社会的な破裂の構造を色濃く反映したものであった。そうであったがゆえに、一定の持続性を有してきたということができる。同時に、本研究の分析は、社会支出の規模は、それをめぐる政策過程に関与する主要な政治的アクターの間の合意ないし了解の程度に依存することを示している。一定の合意ないし了解が存在するのは、アルゼンチン、ブラジル、チリ、ウルグアイなどの例である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)