2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24300015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 昌宏 東京大学, 大規模集積システム設計教育研究センター, 教授 (70323524)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 組み込みシステム / 検証・デバッグ |
Research Abstract |
電子機器システムでは、大規模かつ複雑な設計過程の効率化のため、積極的に既設計再利用が行われている。再利用は個々のブロック単位で行われ、新規設計に要求される機能と、ライブラリなどに登録されている既設計が等価であることを確認する必要があり、形式的等価性検証手法などを使って効率化する技術を研究開発してきた。本研究では、不等価で機能に差異がある場合でも、その差異を除いた等価性検証、差異部分の機能自動抽出とその設計者への説明機能を研究開発し、既設計の再利用を大幅に効率化することを目指す。 今年度は、主にインタフェース部分の回路における差異の認識と、異なるプロトコルで通信を行うようにするための差異の解消方法について研究を行った。具体的には、Look-up Table(LUT)と呼ばれるプログラム可能回路を使用してインタフェース回路の一部をモデル化し、そのLUTの論理関数を求めることによって、プロトコル間の差異を解消して、求められるプロトコルを実現できるインタフェース回路を生成する手法を提案・評価した。回路へのLUT挿入数が100程度であれば、この提案手法によって、差異が解消された回路を求めることができることを示した。また、一部をLUTによってモデル化したインタフェース回路を用いることによって、プロトコル全体を実現する回路をあらかじめ作るのではなく、その都度必要なコマンド(read, write, 等)を実現するための回路を動的に作成することも可能である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に従い、インタフェース部分における差異の認識・差異を解消する手法について、成果を得ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究によって、インタフェース部分の差異の認識、および、差異による通信不可能な状態を解消するための手法については、一定の成果を得ることができた。次年度以降は、研究計画に従い、設計間の差異を認識するためのテストパタンの生成手法に関する研究を行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
手法の評価を行う例題提供や手法に関する議論を行うための協力研究者訪問の予定が、日程調整がうまくいかなかったため、計画通りに実施できなかったため。 海外共同研究者との打合せや国際会議における研究成果の発表を複数回予定しており、次年度使用額の大半はこのための旅費として支出する予定である。加えて、研究成果の対外発表資料を作成するために必要となるソフトウェアの購入も予定している。
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