2012 Fiscal Year Annual Research Report
ギガ帯域インターネットにおける電子指紋の超高速・高精度検出と超高速検索
Project/Area Number |
24300016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
井口 寧 北陸先端科学技術大学院大学, 情報社会基盤研究センター, 教授 (90293406)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福士 将 山口大学, 理工学研究科, 准教授 (50345659)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | FPGA / リコンフィギャラブル / 電子指紋 / 音楽ファイル / インターネット配信 / LSH |
Research Abstract |
本研究では,インターネットに流通するmpp3などの音楽ファイルをギガ帯域でリアルタイムに検出し,楽曲を特定・ライセンシングするために必要な,ハードウェア・サポートによる超高速電子指紋検出技術およびその関連技術について研究する.ここで解明すべきことは,以下の3点である. (1)精度について,実用に耐える精度で楽曲を特定できる,高精度な電子指紋計算アルゴリズム (2)速度について,ギガ帯域に対応可能とするための,加減算中心のハードウェア指向の電子指紋検出アルゴリズムの開発 (3)検索について,100万曲の指紋データベースから瞬時に楽曲を特定可能な,電子指紋の超高速検索機構 2012年度は電子指紋検索の高精度・高速化へ取り組んだ. 1.1)検出した電子指紋と合致する楽曲データを,大量の電子指紋データベースから検索する.従来ではシーケンシャルサーチを行っていたが,データベースの大規模化に対応できない問題があった.そこで本研究では局所性鋭敏型ハッシュLSHを用いた検索アルゴリズムを検討した. 1.2)データベースは大規模であり,FPGAチップ上のメモリに収容しきれない.そこで効率的に検索を行うため,階層型LSHを提案した. 1.3)最上位層のLSHデータはFPGAチップ内のブロックRAMに収容されるが,このブロックRAMへのアクセスが高速化の際のボトルネックになる.2つのブロックRAMを交互に使い見かけ上スループットを2倍にするPing-PongブロックRAMアーキテクチャを開発し,実装した. 1.4)さらに,本アプリケーションで複数のチップを高速に結合する方法として,当研究室で従来から開発していた階層型相互結合網を拡張し性能を評価した. 1.5)また,基礎テクノロジとして,指紋検出を広域分散環境で行うための基盤技術について研究した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初,1年目から専任のポストドクを雇用する予定であったが,申請予算に対して交付金額が十分でなく,専任ポストドクを雇用することができなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
2013年4月から専任ポストドクを雇用するので,今後は前年度分も含めて研究の遅れを取り戻す予定である.前年度は主に理論的な側面から研究を行ったが,次年度は実装も含めて研究を進める.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費が当初申請した金額よりも少なかったため,前年度の基金助成金を次年度に繰り越し,2年分の人件費を用いて1年間の専任のポストドクを雇用する.物品や旅費などについては,申請時計画に沿って使用予定である.
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