2012 Fiscal Year Annual Research Report
大規模災害時の円滑な通信を実現する不揮発性ネットワーキング技術の研究開発
Project/Area Number |
24300021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
北形 元 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (20344731)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 不揮発性ネットワーキング / トランスポート技術 / 耐災害技術 / セッション技術 / DTN |
Research Abstract |
本研究課題では,大規模災害時における通信需要の極端な増加,電力供給の停止,通信路の切断など,極めて厳しい条件下において円滑な通信を実現する不揮発性ネットワーキング技術の確立を目的とする.初年度である平成24年度においては,不揮発性ネットワーキングアーキテクチャの詳細設計と,セッション分離技術,セッション永続化・復元技術,順序アクセス制御技術それぞれの基本設計を目標に,以下の(A)~(E)の研究課題について研究を推進した. (A)最新のDTN技術に関する調査・分析,OpenFlow技術等ネットワーク仮想化技術に関する調査・分析,セッション管理技術に関する調査・分析,解決すべき技術課題と機能要求の明確化を行った.(B)不揮発性ネットワーキングアーキテクチャの概要設計,構成コンポーネントの基本設計とコンポーネント間の連携プロトコルの検討,およびアーキテクチャの詳細設計を行った. (C)セッション分離技術の機能要件の抽出・整理,主要なアプリケーション層プロトコルに対するフローの識別方式の検討を通じ,セッション分離技術の基本設計を行った. (D)セッション永続化・復元技術の機能要件の抽出・整理,アプリケーションのフローからのリクエストの抽出方式を通じ,順序アクセス制御技術の基本設計を行った. (E)順序アクセス制御技術の機能要件の抽出・整理,上流ネットワークの利用可能帯域を考慮した,順序アクセス制御方式の検討,送信者のアクセス識別と公平なキューイング方式の検討を行った.以上の成果により,不揮発性ネットワーキングアーキテクチャと主要技術の基本設計が完了した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は,不揮発性ネットワーキングアーキテクチャと,これを構成する主要の基本設計を完了し,当初計画通り順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策については,研究計画調書に記載のとおり,災害時の円滑な通信を実現する不揮発性ネットワーキング技術を実現する基礎技術の詳細設計と評価用プロトタイプシステムの設計・実装を行い,最終年度の評価に向けた準備を進める予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度に購入予定であったOpenFlow対応スイッチについて,当初予定していた機種より安価な製品が入手できたことにより,直接経費次年度使用額が発生した.次年度は,当該助成金を評価用プロトタイプシステムの設計・実装用の開発システムに充当し,より円滑な研究推進環境を構築する予定である.
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Research Products
(4 results)