2013 Fiscal Year Annual Research Report
IPモビリティにおけるポリシベースマルチキャストハンドオーバに関する研究
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24300027
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
前田 香織 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (00264953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近堂 徹 広島大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90437575)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | IPモビリティ / マルチキャスト通信 / モバイルネットワーク技術 |
Research Abstract |
① 25年度は、研究の目的を達成するために、前年度に設計したポリシーベースハンドオーバ制御方式をモジュールとして、マルチキャストハンドオーバ部分を移動端末に組みこむことを計画していた。24年度に詳細設計したポリシーベースハンドオーバ制御機構において、開発が残っていた「移動端末がマルチキャスト通信不可能エリアにいるか否かの判断」部分を組み込んで、マルチキャストハンドオーバの一連の設計とプロトタイプシステムの開発を行った。これらの成果を2013年7月と2014年1月の国際会議で発表した。 ② また、並行してこのハンドオーバ制御機構を用いたストリーム配信プラットフォームの設計とそのプロトタイプシステムの開発も行い、上記1月の国際会議の他、2013年10月の国内学会研究会で発表した。①と②により、マルチキャストストリームを受信しながら移動する端末の受信品質の劣化を小さくすることができ、今後、想定されるWiFi等無線ネットワークでの放送サービスの品質向上に寄与できると考える。 ③ 本研究課題で用いる移動透過通信のための機構は移動ノードそのものにその機構の組み込むが、移動ノードの上位にゲートウェイを設置し、それに機能のプロキシー的な役割をもたせる方式を25年度に提案した。当初の研究計画にはなかった開発だが、研究過程で必要性が出てきたので、開発することとした。これによりノードの改変の負荷が大幅に下がる。本ゲートウェイの提案も2013年10月の国内学会研究会で発表した。 もう1つ着目していた狭帯域通信網を使う配信方法についても検討をしたが、上記①~③を主に行ったため、まとまった成果を出す事ができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
25年度に掲げた項目のうち、①,②については概ね計画に沿って成果を出すことができた。加えて、当初予定にはなかったが開発が重要と考え、追加でゲートウェイの開発を進めることができた。狭布帯域通信網でのマルチキャスト配信は当初計画にはなく、23年度の研究の過程で24年度に検討すべき項目としてあげたものであるが、これに関しては進捗があまりなかったものの、他については外部発表も行うことができ、概ね順調に進んでいると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定していた計画に沿って進めるとともに、25年度に新たに開発に着手したゲートウェイの開発は引き続き行い、プロトタイプシステムの完成、評価を行う。25年度にあげていた、狭布帯域通信網におけるマルチキャスト配信に関する検討は当初課題としていた事項について優先度をあげて研究を進めることとする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初移動受信端末のクライアントソフトの開発委託(約100万円)を計画していたが、研究の経緯で不要となった。また、実験補助やプログラム開発補助で想定していた謝金が不要になったことによる。 次年度は最終年度で研究の総括の年である。国際会議に投稿中のものもあり、他にも成果発表をしっかりしていくため、これらの旅費として使用する予定である。また、データ整理等の研究補助が必要となると想定し、そのための研究補助にかかる経費を見込んでいる。
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Research Products
(5 results)