2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24300049
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉田 哲也 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (80294164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 英幸 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10213216)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 転移学習 / 特徴空間 / グラフ構造 |
Research Abstract |
利用可能なデータの量や種類の増加に効率的に対処するため,データごとに個別に学習を行うのではなく,学習した知識を効果的に再利用して活用するための技術を確立することが求められている.そこで,このような技術の確立を目指して,本研究では,データが表現される特徴空間の構造に基づく転移学習法の定式化,定式化に基づく最適化学習アルゴリズムの開発,開発するアルゴリズムの計算機システムとしての実装,の実現に取り組む. 上記の目的を実現するために,本年度は,申請者が従来から研究を進めてきたグラフ構造に基づく学習手法を発展させることを通じて,グラフ構造に基づいて転移学習を行う手法に対する基礎理論の確立を目指した.具体的には,下記の項目を実施した. (1)非負値行列分解に基づく手法を用いて特徴ベクトルを学習し,学習した特徴間の関係を表現する特徴グラフを定義して,特徴空間の構造を保存するために正則化学習を活用する転移モデルを定式化した. (2}上記(1)で定義した特徴グラフを用いて従来の非負値行列分解における目的関数を拡張し,転移学習をグラフに基づく正則化項を加えた目的関数の最適化問題として定式化した. (3)上記(2)で定義した目的関数に対する行列微分を行い,行列の要素ごとに停留条件を求めることにより,転移学習を行うための学習規則を導出した. (4)上記(1)~(3)で開発した学習規則に基づくアルゴリズムを計算機上にプロトタイプシステムとして実装するための準備を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,主としてグラフ構造に基づいて転移学習を行う手法に対する基礎理論の確立を目指して研究を行い,当初予定していた基本アイデアの定式化をほぼ完了できたと考えるため.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に行った定式化に基づいた学習アルゴリズムの開発を進めるとともに,開発するアルゴリズムを計算機上にプロトタイプシステムとして実装することも並行して進める予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度は主に既存の計算資源を使用して研究を進めたため未使用額が生じたが,次年度には学習アルゴリズム開発用計算機,および評価用のペンチマークデータを収集して整備するためのストレージを購入予定である.
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