2014 Fiscal Year Annual Research Report
スキル獲得プロセスにおける愉しみの喚起とその構造に関する研究:ピアノ演奏への応用
Project/Area Number |
24300088
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
長田 典子 関西学院大学, 理工学部, 教授 (50368453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巳波 弘佳 関西学院大学, 理工学部, 教授 (40351738)
橋本 学 中京大学, 工学部, 教授 (70510832)
古屋 晋一 上智大学, 理工学部, 准教授 (20509690)
飛谷 謙介 関西学院大学, 理工学部, 講師 (50597333)
片平 建史 関西学院大学, 理工学部, 助教 (40642129)
白岩 史 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80640276)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 演奏科学 / 熟達過程 / モーション計測 / フロー / 生理計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,スキル獲得過程を促進する内発的動機付け(=愉しみ)に着目し,その構造の解明と指標化を目指し研究を行った.昨年度提案した内発的動機付けと愉しみの客観的評価方法に基づき実験を行った結果,評定尺度(興味価値,私的獲得価値,公的獲得価値)のうち興味価値が内発的動機付けの価値の側面を捉えていること,また私的獲得価値がノンエキスパートの継続的な学習をサポートしていることが明らかになった.さらに,従来はフローを体験しないと言われていたノンエキスパートも,自身で明確な目標を立てることによって,フロー体験が促されることが示唆された. またフロー体験とピアノ演奏スキル獲得との関係性を明らかにした.フロー得点が高い群と低い群の2 群が認められ,フロー高群では,両手のテンポの正確性と右手の小指の独立性を除く運動機能テストにおいて学習に伴い向上したが,フロー低群では向上が認められなかった.このことより当初の仮説通り,多くのフロー体験が多くのスキル獲得を促すことが示唆された. 他にも,フロー体験の変化により演奏スキルの獲得に違いが見出されるなど,ノンエキスパートのフロー体験と手指の運動機能の向上との関係が明らかになった. 加えて,ピアノ演奏動作のリアルタイム計測技術に基づき,弾き間違いと運指間違いをタイムリーに提示できるピアノ演奏スキル評価システムを開発した.本研究では,楽譜上の音符と実際に打鍵されたキーを照合する音列照合技術,および仮説検証型,非接触,マーカレス運指認識技術を用いており,実験評価により音列照合における再現率,適合率ともに100%,運指認識成功率87.5%,演奏後誤り提示するまでの処理時間は0.01 秒を確認した. これらの研究成果により,当初予定していたスキル獲得過程を促進する内発的動機付けの構造の解明と指標化,及びピアノ演奏スキル獲得プロセスにおける検証実験を実施できた.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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