2015 Fiscal Year Annual Research Report
神経栄養因子とストレスホルモンの相互作用に着目した精神疾患病態の生物学的研究
Project/Area Number |
24300139
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
沼川 忠広 熊本大学, 発生医学研究所, 特定事業研究員 (40425690)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 秀一 武蔵野大学, 付置研究所, 助教 (00510380)
長谷 都 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (20450611)
伊丹 千晶 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (90392430)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 脳神経疾患 / 神経科学 / 細胞・組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性的な血中グルココルチコイド濃度の上昇や、脳由来神経栄養因子(BDNF: Brain-derived neurotrophic factor)の機能障害が、うつ病発症に関与する可能性がある。このBDNF分子は神経細胞内で合成され、小胞体-ゴルジ体経路によって分泌小胞に包含され、長い神経突起内を輸送されたのちに放出される。そこで、培養ラット大脳皮質ニューロンに対し、Glucocorticoid receptor (GR)特異的アゴニストであるデキサメタゾン(Dexamethasone: DEX)を投与した。そして、GFP融合型のBDNF(BDNF-GFP)をニューロンに発現させ、リアルタイムイメージングによって、その輸送過程を観察した。その結果、DEX 投与によって、BDNF-GFPの細胞内輸送が順行・逆行性ともに促進されることを見いだした (Scientific Reports, 2015)。細胞レベルでの解析では、さらに、BDNFが自身の発現を増幅するが、その自己増幅が果たす役割について解析を行った。そして、BDNF受容体TrkB以下の細胞内シグナルのうち、自己増幅に必要なシグナル伝達分子として、ERK、およびPI3K/Aktがそれぞれ関与し、シナプスタンパク質の誘導に関わる可能性を見出した. さらに、ラットを用いたうつ病モデルとして、条件付け場所嗜好試験を利用した社会的アンヘドニアモデルの開発を開始した。これは、うつ病の主要な症状の一つに普段楽しむ活動などから快感を得ることが難しくなるアンヘドニアがあるためである。2つないし3つのチャンバーのうち1箇所において、社会的交流を行わせ、社会的報酬を評価することにした。このモデルでは社会的アンヘドニアの一部が評価可能であると期待される。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|