2012 Fiscal Year Annual Research Report
長周期の毛周期時計を計測する新規皮膚時計機構の解明とヒト関連疾患の探索
Project/Area Number |
24300156
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
山本 博章 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (40174809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 勝 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター, 助教 (50370119)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マウス / 毛周期 / 毛色変異体 |
Research Abstract |
本研究は、長い周期を持つ生物時計である毛周期の繰り返し回数をカウントする(できる)未知の皮膚時計機構の遺伝的基盤を、当該の現象に関わる新規マウス変異体の解析から明らかにし、さらに当該変異体が示す多面発現から、ヒトでも長い周期を持つと予想される関連疾病の発見(同定)とモデル動物の基盤整備を行うことを目的としている。まず対象とするマウス変異体の原因遺伝子のマッピングと、多面発現を組織化学的に詳細に解析することから始めた。 予備的な解析から、対象とする当該変異体・M2BBrAの原因遺伝子(座)はマウス第11番染色体上のテロメア側に位置することがわかっている。この領域を狭めるために、NZB系統(黒毛色である。茶毛色に変化した際にその色調の変化の検出が容易)を交配し、その子孫マウスについて、当該領域のマイクロサテライトマーカーを用いて連鎖解析を進めている。さらに解析を容易にするために、日本産野生マウス由来MSM系統第11番染色体を持つコンソミックマウス系統(B6-Chr11MSM)との交配も開始した。これらを用いた解析は次年度も継続して行う予定である。 加えて、着目領域に含まれ、データベースの検索からその機序について原因遺伝子として可能性があると思われる遺伝子群については、その発現の変動をまずは半定量的に(マウス背側皮膚の前後軸に沿って)解析した。しかし、毛周期に従って多くの遺伝子がその発現を変動させており、野生型と比べて顕著な発現変動を示す遺伝子の検出には至っていない。 さらにこの過程で得られる変異体を利用して、原因遺伝子が関わる多面発現をマウス全身を対象に組織化学的解析を進めている。その結果皮膚の肥厚等、予備的知見の再現性を得つつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスの交配は順調に進んでいるが、表現型の浸透度が比較的弱いので、NZB系統とコンソミック系統の両方を用いて進めており、ここに労力を要している。組織化学的な多面発現解析からは驚くような表現型が明らかになってきつつあり、展開が楽しみになってきたところである。
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Strategy for Future Research Activity |
まずはマウスの交配を進めて多くの個体から有用な解析結果を得ることに力を注ぎたい。共同研究者の所属が変わったので、当初の計画通り解析を遂行できるよう、これまで以上に連絡を密にする必要性を実感しているところである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マウスの交配自体は順調に進んでいるが、表現型の浸透度が低く、変異の表現型を示し、積極的にマッピングを行える個体数が少ない状況である。従って、当初必要と予定していた解析用試薬類を計画の数量必要としなかった。年度途中で遺伝的背景の異なる2系統目(コンソミック系統)のマウスに対して交配を開始し、ケージ数を増やし、対象とするマウスの個体数を増加させているので、次年度にこれらマウスの解析を行う際に必要な追加の消耗品(本来なら初年度に使用予定であった)の購入に充てる予定である。
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Research Products
(2 results)