2013 Fiscal Year Annual Research Report
実際の手術器具による脳神経外科手術シミュレーション/トレーニングシステムの開発
Project/Area Number |
24300180
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梶田 泰一 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70303617)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 健策 名古屋大学, 情報連携統括本部, 教授 (10293664)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 脳神経外科手術 / シミュレーション / ナビゲーション / 3Dヴァーチャル画像 / トレーニング / コンピューター外科手術 / 画像解析技術 / 手術器具 |
Research Abstract |
脳神経外科手術を安全に実施するために、より実手術に近いシミュレーション技術を開発した。平成25年度は、1、昨年度より引き続いた3Dバーチャル画像および今年度より取り組んだ実3D脳モデルを対象として、実際の手術器具を用いて脳神経外科手術のシミュレーション・トレーニング操作をする技術の発展、2、3Dバーチャル画像をビューワー下でステレオ視、3、3Dバーチャル画像を手術進行および脳へら操作による変形を考慮したリアルタイム変形技術の開発を行った.1、磁気式の位置センサを実際の手術器具に取り付け,実空間での手術器具の位置姿勢を取得した.3Dバーチャル画像によるシミュレーション技術においては、バーチャル空間内でのバーチャル手術器具の位置姿勢をセンサより取得した実空間での手術器具の位置姿勢と対応付けた。3D実モデルにおいては、患者個々のMRIより、3Dプリンターの内部構造造形法を用いて、半透明モデルの内部に脳室、海馬などを造形した。脳表面より最適な対象物への接近を知るために、十分な表面研磨などの後処理を行った。実際に、顕微鏡下で観察することで、実手術に近いシミュレーションが可能となった。2、3Dビューワー下でステレオ視が可能であることを確認し、より実用的に開発を進めた。3、実際の手術に近いシミュレーションを実現するために、変形の対象領域を節点とバネでモデル化した後,外力を加えることでモデルを変形し、変形前後のモデルの対応関係を用いて画像を変形する技術を開発した。特に腫瘍吸引前後においては、変形に要する時間を極力短縮し、3D画像を、真にリアルタイムに変形することで、4Dバーチャル画像を実現したが、さらに外力として脳へらによる圧排を加え、実際の手術操作にともなう実変形に近くなるようにし、体位、髄液の漏出程度などの変形に関与する要素を解析・考慮した変形技術の開発を継続した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3Dバーチャル画像に加えて、3D実モデルを用いることで、より実手術に近いシミュレーション技術の開発は順調にすすみ、具体的な成果をあげたと判断した。ただ、実施計画書の平成25年度開発項目である画像のリアルタイム変形技術において、変形要素が多様であり、まだ、実際の脳外科手術における脳変形とは、少しへだたりがあるため、よりいっそうの研究が必要である。
|
Strategy for Future Research Activity |
開発している脳変形技術がより実手術にともなう変形に近づくための工夫と、開発された実手術機器を用いたシミュレーション技術の有用性評価とトレーニングシステムの開発を行う
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
脳神経外科手術のシミュレーションに、3Dプリンターによる実3Dモデルを応用する技術を開発している。3Dプリンターで使用する脳に近い柔軟な樹脂素材の納品が遅れたため 3Dプリンターを用いて、脳の形質に極力近い素材を用いて、実3Dモデルを作成し、本モデルを用いたシミュレーション技術の開発と、本モデルにて手術進行にともなう脳偏倚を検証し、その変形要素を考慮した3Dバーチャル画像作成ソフトウエアーの開発を行う。
|
Research Products
(14 results)