2012 Fiscal Year Annual Research Report
単体多機能型自立生活支援ロボットの本質的安全技術と知能化技術の開発
Project/Area Number |
24300203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
王 碩玉 高知工科大学, 工学部, 教授 (90250951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 喜雄 高知工科大学, 工学部, 教授 (50299369)
石田 健司 高知大学, 大学病院, 准教授 (10274367)
片岡 万里 高知大学, 医学部, 教授 (40273792)
藤江 正克 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20339716)
江丸 貴紀 北海道大学, 工学研究科, 准教授 (30440952)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 生活支援 / 安全性 / 知能 / ロボット / 制御 / 移乗 / ホイール / 意図推定 |
Research Abstract |
本研究では,下肢障害者の自立生活を支援するために,移動・移乗・作業・訓練を一体化した単体多機能型自立生活支援ロボットを試作し,その有効性を調査してきた.H24年では,アイデアやそれぞれの要素の実現可能性について試験で検証することを目的として,具体的に下記の2課題を実施した. 課題1:速度制限機構の開発 狭い自宅や施設の個室で動作する生活支援ロボットは,人や物に当たる可能性をゼロにはできない.当たっても怪我や破壊をさせないためには,速度を安全範囲内に制限するしかない.しかし,制御アルゴリズムや電気回路の誤動作により,電動機は設計された定格回転数を超えて回転することがある.そこで本年度では,速度制限法としては,制御と電気回路とを独立させ,また電磁気ブレーキも使わず,ホイールの半径方向にスライド軸を設け,安全速度範囲を超えると,ブレーキをかけるというメカニズムの開発に成功した. 課題2:力制限機構の開発 生活支援ロボットは,人や物との間で相対的に運動しなくても大きな力で押し続けると,人にとって非常に危険である.電動機の発生する力は電機子電流に比例するので,モータ・ドライバーの電流を制限する方法も考えられるが,ブリッジ回路はショートするなどの故障によって大電流が流れると,電動機は設計された定格出力の5倍~10倍を超えてしまう静的力を出してしまう.そこで本年度では,ドライバーや制御回路の工夫と異なり,ホイールを動かす力制限機構を開発した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
試作した速度制限機構は予定の通りで機能できた.力制限機構はメカニズムとして予定の通り動作したが,制限範囲の自由自在な設定は困難であることが判った.次年度では,機構材料の特性試験を行うことで,特性に基づいて力を制限する.
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Strategy for Future Research Activity |
速度と力の制限機構をオムニホイールに内蔵し,安全性を確保する新型オムニホイールを試作する.また,使用者の意図の推定法と制御法を確立する。最後に安全性試験を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
力制限機構はメカニズムとして予定の通り動作したが,制限範囲を自由自在に設定することができなかったので,力制限機構の完成版としての試作が次年度にずれ込む.よって,直接経費次年度使用額として1,471,581円であり,力の制限機構の試作費として使用する.
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Research Products
(43 results)