2014 Fiscal Year Annual Research Report
運動によるサルコペニア予防・改善に関わるエピジェネティクス制御機構の解明
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24300224
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
町田 修一 順天堂大学, スポーツ健康科学研究科, 准教授 (40421226)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | エピジェネティクス / 骨格筋 / 持久的トレーニング / 筋サテライト細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢期骨格筋の特徴として、骨格筋量の低下と伴に、筋肉内脂肪量が増加することが知られている。本研究では、高齢期骨格筋で認められる筋損傷後の再生能の低下や脂肪蓄積に対する事前の運動トレーニングの予防効果について、骨格筋幹細胞である筋衛星(サテライト)細胞の後天的な遺伝子発現制御(エピジェネティクス)に着目して検討する。すなわち、運動習慣の有無が筋サテライト細胞にトレーニング効果として塩基配列の変化を伴わない遺伝情報として記憶(メモリー)されていることにより、筋再生能の改善に寄与するという仮説について分子、細胞、組織レベルで検討し、高齢者における運動機能の低下予防に役立てようとすることが本研究の主たる目的である。本年度は、持久的トレーニングが骨格筋のヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)発現量に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初の予定では、初代培養技術を用いて、運動トレーニング後の若年期および高齢期骨格筋から摘出された筋サテライト細胞の増殖能や筋分化能、脂肪細胞への多分化能を検討する予定であったが、若年期における持久的トレーニングが骨格筋全体のゲノム修飾に及ぼす影響について明らかにすることに予定よりも時間と労力を費やしてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、専門のトレーニングを受けた研究支援者を1名雇用し、分析・解析技術の維持・発展をはかる。また、動物のトレーニングの実施に当たっては、大学院生の協力を得て円滑に遂行する。
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Causes of Carryover |
当初の予定では、運動トレーニング後の若年期および高齢期骨格筋から摘出された筋サテライト細胞の増殖能や筋分化能、脂肪細胞への多分化能を検討する予定であったが、持久的トレーニングが骨格筋全体のゲノム修飾に及ぼす影響を検討することに予定よりも時間と労力を費やしてしまったため、培養細胞技術やエピジェネティクス解析の専門のトレーニングを受けた研究支援者を雇用し、分析・解析を推進することができなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は、培養細胞技術やエピジェネティクス解析の専門家を雇用して、分析・解析を進促進させる。また、動物の飼育やトレーニングの実施に当たっては、多くの時間と労力を必要とするため、大学院生・学部生の協力を得て研究を遂行する予定であり、謝金を有効に活用する。
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Research Products
(7 results)