2012 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト尿を用いたB群ビタミンとアミノ酸の栄養状態の統合的評価方法の創成
Project/Area Number |
24300258
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
柴田 克己 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (40131479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福渡 努 滋賀県立大学, 人間文化学部, 准教授 (50295630)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アミノ酸 / ビタミン / 生体指標 / 評価 / 尿 |
Research Abstract |
生体指標を用いて評価した栄養指導と食物摂取量から求めた栄養価計算指導を合わせると説得力が増し,行動変容に繋がりやすい.ヒトのB群ビタミン栄養状態とアミノ酸栄養状態を,尿中に排泄される複数の2-オキソ酸量から評価する方法の構築を目的とする。アミノ酸の異化代謝にはB群ビタミンが補酵素として関わる反応が多いことに注目した.アミノ酸が異化代謝を受ける最初の反応は,共通しており,アミノ基がはずれ,2-オキソ酸になる反応である.1年目は全ての2-オキソ酸を効率良く蛍光物質に変換できる条件とHPLCを用いた測定条件を完成させることを目標とした.また,平行して,人を被検者として,アミノ酸の一つであるトリプトファンの体内運命とモデル動物として,B群ビタミンの一つパントテン酸を欠乏させた時に,種々の2-オキソ酸がどのように応答して変動するかを調べた.人におけるトリプトファン代謝運命は,人が通常の食事をしている時に尿中に排泄される15種類のトリプトファン代謝産物とこの代謝に関わるビタミンB_2とビタミンB_6量を測定したものである.これからの研究を遂行するために必要な重要な基本情報を得ることができた.モデル実験では,アミノ酸代謝と深い関わりがあるB群ビタミンの一つパントテン酸を欠乏させた時の2-オキソ酸の尿中排泄量の変動などを調べた.パントテン酸はコエンザイムA(CoA)として,2-オキソ酸の異化代謝に関わるビタミンであるため,パントテン酸欠乏時には,尿中に著しい2-オキソ酸排泄量の増大が認められるものと期待したが,測定できたピルビン酸,牙オキソアジピン酸,オキサロ酢酸,2-オキソグルタル酸ではピルビン酸と2-オキソアジピン酸は変動が認められず,一方で,オキサロ酢酸と2-オキソグルタル酸は対照群と比較して,排泄量が増大していた.これらの結果は,パントテン酸欠乏の指標の一つとして,オキサロ酢酸と2-オキソグルタル酸が活用できることを示唆している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
測定方法の開発を計画した2-オキソ酸は8種類であるが,現在4種類(ピルビン酸.2-オキソアジピン酸,オキサロ酢酸,2-オキソグルタル酸)にとどまっている.p-ヒドロキシフェニルアラニン,分オキソイソカプロン酸,2-オキソイソ吉草酸,2-オキソ-3-メチル吉草酸の4種類は,蛍光物質への転換を検討中である.人を被検者としたトリプトファンの運命は学術論文として掲載された.ラットを実験動物としたパントテン酸欠乏時のアミノ酸代謝に関する実験結果は,論文化の最中である.
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Strategy for Future Research Activity |
モデル実験として,ラットを用いてビタミンB1,ビタミンB2,ビタミンB6を欠乏させた時のアミノ酸代謝を調べる.なお,ナイアシン欠乏は通常のモデル動物では作成できないので,我々がはじめて作成に成功したQPRT-KOマウスを用いる.
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Research Products
(1 results)