2013 Fiscal Year Annual Research Report
骨量調節に関与するアルカリホスファターゼ遺伝子発現と加齢・老化や栄養因子との関連
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24300259
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
五関 正江 日本女子大学, 家政学部, 教授 (00170449)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 骨量調節 / アルカリホスファターゼ / 遺伝子発現 / 栄養因子 / 食生活 |
Research Abstract |
骨量調節に関与するアルカリホスファターゼについて、加齢・老化や各種栄養因子の影響に着目し、本酵素の遺伝子発現調節のメカニズムを探り、ミネラル代謝との関連を明らかにして、今後の骨粗鬆症一次予防のための年代別公衆栄養プログラムの作成および実践活動に役立てることを目的とした。本酵素の機能ゲノム的研究により、骨粗鬆症一次予防や治療のための栄養管理に役立つ貴重な証拠を得られるだけでなく、本酵素の生理的機能解明においても重要な証拠が得られることが期待される。 平成25年度においては、研究実施計画に従って、「卵巣摘出骨粗鬆症モデルラット」や「妊娠ラット」を用いて、飼料の違いによる骨密度や組織中のアルカリホスファターゼ活性へ及ぼす影響などについて検討を行い、論文にまとめることができた(日本家政学会誌 64:199-206, 2013; 日本栄養・食糧学会誌 66:287-292, 2013)。また、牛乳・乳製品に含まれるラクトースの生体への影響として、カルシウム吸収促進作用や骨代謝改善作用について報告してきたが、さらに今回、ICR系雌マウスを用いた動物実験により、ラクトース摂取だけでなく、高脂肪食下でのラクトース摂取による体組成への影響について論文にまとめた(日本女子大学大学院紀要家政学研究科・人間生活学研究科第20号:173-178, 2013)。また、ヒトを対象とした栄養素等摂取状況と骨量測定、骨型アルカリホスファターゼ、遺伝子多型との関連について詳細な解析を進め、骨量調節に関連しているγ-グルタミルカルボキシラーゼ遺伝子多型について論文にまとめることができた(Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition 22:646-654, 2013)。さらに、ビタミンD受容体遺伝子多型との関連についても解析を進め、得られた成果について、第35回アメリカ骨代謝学会での海外発表を行い、現在、学術雑誌へ投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に従って、動物実験などを進めることができ、海外での発表や学術雑誌への論文投稿を行うことができた。ただ、タンパク質レベルだけでなく、各組織よりRNAを抽出して、遺伝子レベルでの詳細な比較検討についても、今後進めていく必要があると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に得られた結果を基にして、さらに詳細な解析を進める。骨芽細胞様細胞や腸由来細胞などを用いて、培地中の各種栄養因子(リン、カルシウム、マグネシウム、ビタミンなど)の組織非特異型アルカリホスファターゼ(TNSALP)遺伝子発現への影響について比較し、マイクロアレイによる関連遺伝子群のmRNAプロファイルの解析を行う。さらにマイクロアレイで検出された骨代謝関連遺伝子についてリアルタイムPCR法による定量法を用いて、mRNAの発現量の比較検討を行う。ヒトを対象とした食事摂取状況と骨量測定、遺伝子多型との関連についても検討を進める。本研究成果を講演会、公開行事への参加、研究成果広報用のホームページなどにより公開し、骨粗鬆症一次予防の公衆栄養教育を中心とした骨粗鬆症予防のための啓発活動に役立てる。
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Research Products
(5 results)