2014 Fiscal Year Annual Research Report
渓床堆積物内の豪雨時のパイプ流変動解析に基づく土石流発生予測手法の提案
Project/Area Number |
24310137
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
山田 孝 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (20333635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
権田 豊 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (10303116)
土屋 智 静岡大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60197720)
沼本 晋也 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (60324555)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 土石流 / 渓床堆積物 / パイプ流 / 現地観測 / タンクモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、土石流発生材料である渓床堆積物中の伏流水の流出率に着目して豪雨時の伏流水の流出特性を考察した。また,豪雨時の伏流水の流出特性と過去の土石流発生事例の雨量・画像データを用いて,実現象に即した伏流水流出のタンクモデルを提案した。豪雨イベントでは一降雨内における複数回のピーク雨量強度に対して,2~4時間程度の遅れを伴った明瞭な流量変化が現れる傾向が見られた。勾配急変点法により各降雨イベントの流出率を算出した結果,豪雨イベントの流出率は7.6~13.7%であり,中小降雨イベントに比べ1.4~19倍と大きかった。また,各降雨イベントの流出ピークまでの実効雨量を算出した。半減期は豪雨イベントの流量減水部分と,様々な半減期における流出ピークまでの実効雨量と流出率との相関関係から2時間とした。その結果,豪雨イベントの流出ピークまでの実効雨量も中小降雨イベントに比べ1.3~9.2倍と大きかった。しかし,流出ピークまでの累積雨量(273mm~377mm)に対し39.6mm~63.0mmと比較的小さな値を示すこと,堰堤水抜孔からの流出率は中小降雨イベントの1.4~19倍であることから,豪雨イベント時は渓床堆積物中に雨水は多くは貯留されにくく,石灰岩の基岩部に浸透すると想像される。渓床堆積物でのボーリング調査結果(三重県桑名建設事務所,2010) と豪雨時の伏流水の流出特性(前節)から,現場の渓床堆積物内は豪雨時には雨水が貯留されにくいことを考慮すると,表面流層と中間流層を1つのタンクで表せると考えられる。そのため,タンク1段目に3つの流出孔,2段目に1つの流出孔を持つ2段タンクモデルとした。タンクモデルの各パラメータは,過去の土石流発生事例の雨量・画像データと超音波水位計により流量データを得られた26降雨イベントのハイドログラフから決定した。流量ピークが計算流量では早めに出現する傾向があるが,流量波形や流量は概ね再現可能である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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